
40代になると、子どもの教育費や住宅購入などで出費が増えてくるもの。独身、夫婦、男性か女性かなど、個別の世帯によって事情は異なるかもしれないが、他の家庭と比べて貯金額は多いのか少ないのか、気になることもあるはず。
40代の平均貯蓄額は643万円!

40代の平均貯蓄額から見ていく。金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」(平成29年)によると、40代の平均貯蓄額(金融資産保有額)は643万円だった。前年の調査で588万円だったので55万円増えていることがわかる。金融資産のない貯蓄ゼロは、40代全体の33.7%だった。
ただし、平均値はデータの合計を単純に割った数値のため、実感より金額が大きい印象があるかもしれない。調査では中央値(データを大きさ順に並べて真ん中の値)も出ており、40代は220万円。前年と比べて20万円増加していた。
この調査では金融資産が増えた世帯に、その理由を質問している(複数回答)。「定期的な収入が増加したから」が33.6%、「定期的な収入から貯蓄する割合を引き上げたから」が25.2%、「株式、債券価格の上昇により、これらの評価額が増加したから」が14.7%、「配当や金利収入があったから」が10%という結果に。
年収別で見る40代の貯蓄額
次に40代の貯蓄額を年収別で見てみる。年収300万円未満だと、「貯蓄ゼロ」は60.9%で平均貯蓄額は165万円、中央値は0円だった。年収300〜500万円の場合、「貯蓄ゼロ」は38%で平均貯蓄額は353万円、中央値は101万円。
年収500〜750万円だと、貯蓄なしは27.5%、平均貯蓄額は680万円、中央値は410万円となっている。年収750〜1000万円は、貯蓄ゼロが18.7%で、平均貯蓄額は729万円、中央値は496万円だった。
年収の額が増えるにつれて、「貯蓄ゼロ」の割合が減っている傾向が見て取れる。年収1000〜1200万円未満までくると、貯蓄ゼロは10.3%にまで減少する。だがおもしろいことに、年収1200万円以上になると貯蓄ゼロが再び12.5%に増加していた。