
ずっとSMAPが好き♡ SMAP特集
2003年のSMAP、シングルは7月24日に『世界に一つだけの花』(シングル・ヴァージョン)をリリース、アルバムは6月25日に『SMAP 016/MIJ』をリリース。ツアー『SMAP'03 "MIJ Tour"』が7月5日の札幌ドームを皮切りに、東京、大阪、仙台と全21公演行われ、100万人を動員した。【前回レビュー】We♡SMAP #11|「あなたにとってSMAPとは?」5人はそれぞれどう答えた?
前年2002年リリースのアルバム『SMAP 015/Drink! Smap!』に収録された「世界に一つだけの花」がシングルカットされたのが2003年。これがSMAPを代表する楽曲として様々な場面で歌われ、トリプルミリオンという大記録を達成している。ファンではなくても、たとえCDを持っていなくても口ずさめる人は多いだろう。
雑誌『ポポロ』2003年11月号では、『SMAP'03 "MIJ Tour"』のファイナル公演に密着。5人にインタビューも行っている。
●「ファイナルの翌日は、まるで抜け殻のようだった」中居正広
ソロ曲は「トイレットペッパーマン」。かねてから自分のソロステージはトイレタイムになってしまうことがあると自虐的に語ってきた中居だが、本楽曲を手がけるときはライブを意識して作ったとある。「みんなで一緒に跳ねれるような歌にしたいなぁっていうのがあったんです。すごく楽しかったし盛り上がったし、僕としては合格点かなって思うよ」。
そして中居らしいエピソードも語られていた。「どこの公演だったかな、ライブが終わって急に雨が降ったときがあったんですよ。
突然の雨だったのか、傘をさしている人がおらず、タオルを巻いたりしながらずぶ濡れで歩いているファンの姿を見た中居は胸が痛くなったという。「ぼくはシャワーを浴びてゆっくり帰ってるのに。思わず僕の隣の席が空いてたから、“1人や2人なら乗れるぞ!”って、言ってあげたくなって。こういうファンにSMAPは支えられているんだなぁってものすごく実感しました」。ファンの姿を受けて期待に応えたいと思ったと中居。最後に、「ホントに僕らとファンの関係って最高の関係だよね」。
●「気持ちの“投げ合い”ができたきがする」木村拓哉
「ライブ中、一瞬『口元からマイクを離したいな』くらいに苦しいときもあるんだけど、そんなときに客席をふっと見ると、それを認めないでも許さないでもない、なんか不思議なものが返ってくる」。木村はその不思議な感覚について、客席からふわっとオーラのようなものが浮き出てきてひとつにガァッとまとまった瞬間にステージにズバンと飛んでくる、と例えてみせた。ステージに立つ者ならではの体感を明かした。
また、「世界にひとつだけの花」について、普段は音程やポーズを気にしながら歌っていると言う木村。「そういうことがぜんぜん関係ないなぁっていう瞬間が毎回1カ所だけあったのね」と、この楽曲だけは特別な感覚を味わったとある。
●「フルコースメニューな感じでできた」稲垣吾郎
ライブをフルコースと例えるのがなんとも吾郎ちゃんらしい。今回のツアーは短期集中型だっただけに、凝縮された、ひと夏の出来事と感想を述べていた。
ツアーの“MIJ”について、「ぼくらは別に恩着せがましいメッセージを送るつもりはないんだ。でも、なんかそういう自分たちの国を愛する気持ちとか、がんばってる前向きな気持ちとか、日本人に生まれてよかったなぁと思える瞬間とか、そういうものをいろんな角度からライブを通して、感じて得てくれたら嬉しいと思う」。
また、余韻が冷めやらないのでは?という質問には、「いや、もう次ですよ」と意外もあっさりした回答。でもその理由は「1年後にみんなに会うときに、できるだけ成長しているSMAPであるためにも、止まってなんがいられない」から。
●「タップはハマっちゃった」草なぎ剛
切り替えの早い稲垣とは対照的に、ライブが終わって2日くらいボーっとしていたという草なぎ。だんだんと生活のリズムが戻ってきたときに、ツアーを振り返られる。この頃はツアーの最終日にシャンパンで乾杯をしていたが、今回も乾杯したときはツアーが終わった達成感ではなく、「シャンパンおいしいなー」と思いながら飲んでいたのだと言う。
ソロ曲は「la.la...Shall we Tap?」。ステージではタップショーを披露した。ツアー3カ月前からレッスンを開始、すっかりハマっちゃったのだそう。
2021年11月、草なぎの主演舞台『アルトゥロ・ウイの興隆』が開幕した。草なぎはラジオ『ShinTsuyo POWER SPLASH』(bayFM/11月14日放送回)で、演じているアルトゥロ・ウイについて、「集大成って感じです」と言い表した。
生バンド演奏をバックに歌も踊りも盛り込まれたステージで、大きなステージを彷彿とさせる圧倒的な存在感を放つ。演技はもちろんだが、体に刻み込まれたステップが印象的で、この当時に習得したステップも後に演じるアルトゥロ・ウイへと繋がっていたかと思うと感慨深い。
●「『ススメ!』では、毎回なぜか涙が出そうになった」香取慎吾
「ススメ!」についてなぜか涙が出そうな感じになると香取。「あらためて何十万人の人たちが自分たちのライブに来てくれた喜びみたいなものを実感するの」。ファンがSMAPから元気をもらっていると言われるが、僕らだってみなさんからものすごい元気をもらってると綴っている。
さらにもう一曲。やはり「世界に一つだけの花」を挙げた香取。「客席のみんながいっせいにフリをするところ。あそこも毎公演泣きそうになる(笑)」。
そしてこんな思いを語っていた。
この頃、翌年2004年1月から放送されたNHK大河ドラマ『新選組!』の収録がスタートした。
20201年12月30日放送のドラマ『倫敦ノ山本五十六』(NHK総合)に出演する香取。NHKドラマへの出演は、この『新選組!』以来17年ぶり。11月21日放送のラジオ番組『ShinTsuyo POWER SPLASH』(bayFM)では、NHKを訪れたところ運命的な出来事があったと明かしていた。
「17年ぶりのNHKなのに、最初にNHKにお邪魔したときに隣の部屋にいたのが山本耕史だったの!」と、隣の部屋で取材を受ける山本の姿が。香取は「久々のドラマだし、NHKだしっていうときに、あの“土方歳三”にたまたま横で会えたのは……よし頑張ろうっていうね」と気合が入ったと話し、山本からも「縁があるんだな。俺たちは運命だぜ!」という内容の熱いメッセージが届いたことも語られた。
『新選組!』出演メンバーとはいまでも交流が続いており、20017年には香取がインスタグラムで、『新選組!』出演者たちと忘年会を開いたことを投稿していた。2021年にはドラマ『アノニマス~警視庁”指殺人”対策室~』(テレビ東京系)で山本と共演、そして偶然の再会と、ファンも特別なものを感じたことだろう。
(柚月裕実)
※次回の更新は11月29日(月)21時予定! レビューを更新しましたら、エキレビ!のツイッターでお知らせします
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柚月裕実
Web編集/ライター。ジャニヲタ。アイドルがサングラスを外しただけでも泣く涙腺ゆるめな30代。主にKAT-TUNとNEWSですが、もはや事務所担。
@hiromin2013