2月18日から開幕する舞台『バレンタイン・ブルー』。avex management所属の俳優によるユニット「Avenue X theater」での第1回公演として注目を浴びており、作・演出に、舞台演出家として20年以上にもわたり活躍している堤泰之を迎え、さらに話題を呼んでいる。
その中から今回は、小規模な作品ながら大ヒットとなった映画『カメラを止めるな!』に出演し注目を集めたベテラン俳優しゅはまはるみと、今回が初舞台となる若手俳優の福田愛依にインタビュー。「ベテラン×新人」をテーマに話を聞いた。
* * *
──しゅはまさんといえば、やはり印象強いのが『カメラを止めるな!』。コミカルな役どころが印象的でしたが、『バレンタイン・ブルー』ではどんな役を演じるのでしょうか?
しゅはま 今回は娘を持つ母親であると同時にカフェバーの店主でもあるという役を演じます。このカフェは、町の人たちがたくさん集まる場所。なので、町の人たち、登場人物たち全体の母親のようでもあるキャラクターとなっています。今回は私と夫役の西ノ園達大さん以外、ほぼみんなアンダー30なので、役の上でも俳優としても、みんなを自分の娘や息子のように見守って接しています(笑)。
──なるほど。その全体を見守るという点で意識的に取り組んでいることや、難しく感じる部分などはありますか?
しゅはま みんなの母親的な役割ということで、地声の大きい人という解釈で取り組んでいますが、とにかく元気いっぱいなキャラクターなんです。ですが、私としては十分に大きい声で取り組んでいるつもりなのに、声の大きい俳優が何人もいるので、もっとでかい声を出すように注意されることがありますね。みんな声がでかいんですよ。おかげでもっと大きい声を出さないと「地声が大きい人」にならないんです(笑)。
──みなさん声が大きいのですね。一方、今回が初舞台となる福田さんですが、昨年は映画やドラマなどで高校生役からキャバ嬢役までさまざまな役柄に挑戦したのではないかと思います。今回はどんな役を演じるのでしょうか?
福田 今回は高校ダンス部員の役で、何かと踊ったりする明るいキャラクターです。先輩と後輩の間をつなぐような立場で、先輩には落ち着いてくださいと誘導しつつ、後輩には眼力で押さえつけるような感じなので、表情の変化の勉強をしなければいけないなと思っています。あとは高校生らしさも大事にしています。
──福田さんの初々しさも見どころだと思いますが、しゅはまさんと福田さん、お互いをご覧になっての印象を伺えますか?
しゅはま ちょうど昨日の稽古が(福田)愛依ちゃんのダンスシーンだったんですけど、まだ振り付けは決まっていない段階で、ダンス部役の3人各々がとりあえず踊っている体でラフに動いていたんです。ですが、愛依ちゃんはさすが元チア部。足がきちんと上がっていましたね。ただ足踏みしているだけなのに、後ろに向けての足の蹴りが全然違う(笑)。
福田 雰囲気を作るために動いたらそうなっていたみたいですね(笑)。
しゅはま 愛依ちゃんはとにかく元気があって、物怖じしなくて、ぶつかっていく感じがすごく良いなと思いました。私は若いときは頭でごちゃごちゃ考えちゃって、やりたいと思ってもすぐに飛び込んでいけないタイプだったので。
福田 (笑)。私は、こうやって間近でしゅはまさんの演技を見られる機会をいただけて、とても勉強になっています。先ほど自分には表情の勉強が必要だと話しましたが、しゅはまさんの表情の変化は本当に繊細で、特に物語のラストに向かうとても素敵なシーンがあるんですけど、稽古のたびに心からジーンと感動しちゃって、本番を見ているような感じになります。演出の堤さんが指示を出すと、それに呼応してすぐに別のお芝居に変えられる姿も尊敬しかありません。しゅはまさんの初舞台は19歳で堤さん演出ということですけど、私も今回19歳で堤さん演出の作品で初舞台になるので、いつかまたしゅはまさんのようにご一緒できるように頑張らないとな、と思います。
しゅはま 45歳になったらまた堤さん演出作品に出演してね(笑)。
──最後に、『バレンタイン・ブルー』の見どころについて教えてください!
しゅはま 私も含め、出演しているみんなが、無名とまではいかないけど、なかなか「ああ、あの人だね」と言われるほどにはなれていないのかな、と思うところもあるんです。でも、稽古を通して出演者それぞれを見ていると、俳優としてすごく素晴らしいメンバーが集まっているので、出演者で選ぶのではなく、作品そのものを観にきてほしいなと思います。素敵な内容ですし、俳優陣は向上心があって毎日新しいことにチャレンジして、稽古場の中がどんどん進化していっていますしね。
福田 私は初舞台で全然わからないことだらけなのに、毎回稽古を観ていて面白いし、毎日進化していくのが楽しくて、作品やスタッフ、キャストへの愛もどんどん増えていっています。みんながより良いものを作ろうと団結している雰囲気が本当に素晴らしくて。その成果を18日からの本番でお届けできればと思っています。
しゅはまはるみと福田愛依が出演する舞台『バレンタイン・ブルー』は、2月18日(火)から東京・銀座の「博品館劇場」で公演が行われる。
▽公演概要
タイトル:「バレンタイン・ブルー」~Xアベニューに吹く風は素敵なメロディを連れてくる~
作・演出:堤 泰之 出演:前島亜美、久保田秀敏、武子直輝、日比美思、飛鳥凛、出口亜梨沙、中﨑絵梨奈、行徳智仁、會田海心、近藤廉、髙橋果鈴、福田愛依、髙石あかり/しゅはまはるみ、西ノ園達大
日時:2020年2月18日(火)~2月25日(火)※全12ステージ予定
会場:博品館劇場
<公演HP>
http://no-4.biz/valentineblue/
その中から今回は、小規模な作品ながら大ヒットとなった映画『カメラを止めるな!』に出演し注目を集めたベテラン俳優しゅはまはるみと、今回が初舞台となる若手俳優の福田愛依にインタビュー。「ベテラン×新人」をテーマに話を聞いた。
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──しゅはまさんといえば、やはり印象強いのが『カメラを止めるな!』。コミカルな役どころが印象的でしたが、『バレンタイン・ブルー』ではどんな役を演じるのでしょうか?
しゅはま 今回は娘を持つ母親であると同時にカフェバーの店主でもあるという役を演じます。このカフェは、町の人たちがたくさん集まる場所。なので、町の人たち、登場人物たち全体の母親のようでもあるキャラクターとなっています。今回は私と夫役の西ノ園達大さん以外、ほぼみんなアンダー30なので、役の上でも俳優としても、みんなを自分の娘や息子のように見守って接しています(笑)。
──なるほど。その全体を見守るという点で意識的に取り組んでいることや、難しく感じる部分などはありますか?
しゅはま みんなの母親的な役割ということで、地声の大きい人という解釈で取り組んでいますが、とにかく元気いっぱいなキャラクターなんです。ですが、私としては十分に大きい声で取り組んでいるつもりなのに、声の大きい俳優が何人もいるので、もっとでかい声を出すように注意されることがありますね。みんな声がでかいんですよ。おかげでもっと大きい声を出さないと「地声が大きい人」にならないんです(笑)。
──みなさん声が大きいのですね。一方、今回が初舞台となる福田さんですが、昨年は映画やドラマなどで高校生役からキャバ嬢役までさまざまな役柄に挑戦したのではないかと思います。今回はどんな役を演じるのでしょうか?
福田 今回は高校ダンス部員の役で、何かと踊ったりする明るいキャラクターです。先輩と後輩の間をつなぐような立場で、先輩には落ち着いてくださいと誘導しつつ、後輩には眼力で押さえつけるような感じなので、表情の変化の勉強をしなければいけないなと思っています。あとは高校生らしさも大事にしています。
──福田さんの初々しさも見どころだと思いますが、しゅはまさんと福田さん、お互いをご覧になっての印象を伺えますか?
しゅはま ちょうど昨日の稽古が(福田)愛依ちゃんのダンスシーンだったんですけど、まだ振り付けは決まっていない段階で、ダンス部役の3人各々がとりあえず踊っている体でラフに動いていたんです。ですが、愛依ちゃんはさすが元チア部。足がきちんと上がっていましたね。ただ足踏みしているだけなのに、後ろに向けての足の蹴りが全然違う(笑)。
福田 雰囲気を作るために動いたらそうなっていたみたいですね(笑)。
しゅはま 愛依ちゃんはとにかく元気があって、物怖じしなくて、ぶつかっていく感じがすごく良いなと思いました。私は若いときは頭でごちゃごちゃ考えちゃって、やりたいと思ってもすぐに飛び込んでいけないタイプだったので。
これからも考えずにどんどん体当たりでやっていくと良いと思います。考えないでやって怒られたら、ごめんねって言っておけば大丈夫。若さの特権ですよ。
福田 (笑)。私は、こうやって間近でしゅはまさんの演技を見られる機会をいただけて、とても勉強になっています。先ほど自分には表情の勉強が必要だと話しましたが、しゅはまさんの表情の変化は本当に繊細で、特に物語のラストに向かうとても素敵なシーンがあるんですけど、稽古のたびに心からジーンと感動しちゃって、本番を見ているような感じになります。演出の堤さんが指示を出すと、それに呼応してすぐに別のお芝居に変えられる姿も尊敬しかありません。しゅはまさんの初舞台は19歳で堤さん演出ということですけど、私も今回19歳で堤さん演出の作品で初舞台になるので、いつかまたしゅはまさんのようにご一緒できるように頑張らないとな、と思います。
しゅはま 45歳になったらまた堤さん演出作品に出演してね(笑)。
──最後に、『バレンタイン・ブルー』の見どころについて教えてください!
しゅはま 私も含め、出演しているみんなが、無名とまではいかないけど、なかなか「ああ、あの人だね」と言われるほどにはなれていないのかな、と思うところもあるんです。でも、稽古を通して出演者それぞれを見ていると、俳優としてすごく素晴らしいメンバーが集まっているので、出演者で選ぶのではなく、作品そのものを観にきてほしいなと思います。素敵な内容ですし、俳優陣は向上心があって毎日新しいことにチャレンジして、稽古場の中がどんどん進化していっていますしね。
観てもらえれば、絶対に「もう一回観たい」と思えるような舞台になっています。
福田 私は初舞台で全然わからないことだらけなのに、毎回稽古を観ていて面白いし、毎日進化していくのが楽しくて、作品やスタッフ、キャストへの愛もどんどん増えていっています。みんながより良いものを作ろうと団結している雰囲気が本当に素晴らしくて。その成果を18日からの本番でお届けできればと思っています。
しゅはまはるみと福田愛依が出演する舞台『バレンタイン・ブルー』は、2月18日(火)から東京・銀座の「博品館劇場」で公演が行われる。
▽公演概要
タイトル:「バレンタイン・ブルー」~Xアベニューに吹く風は素敵なメロディを連れてくる~
作・演出:堤 泰之 出演:前島亜美、久保田秀敏、武子直輝、日比美思、飛鳥凛、出口亜梨沙、中﨑絵梨奈、行徳智仁、會田海心、近藤廉、髙橋果鈴、福田愛依、髙石あかり/しゅはまはるみ、西ノ園達大
日時:2020年2月18日(火)~2月25日(火)※全12ステージ予定
会場:博品館劇場
<公演HP>
http://no-4.biz/valentineblue/
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