福岡県・商業地の2026年の公示地価は前年比で5.2%上昇し、11年連続での上昇となりました。その中でも特に地価が上昇しているのは、どのエリアなのでしょうか。
本稿では、国土交通省発表の地価公示をもとに、福岡県・商業地の地価上昇率が高いエリアをランキングで紹介します。

【2026年版】福岡県・商業地の地価上昇率ランキング

福岡県の商業地で、2026年1月時点の地価上昇率が最も高かったのは、箱崎九大前駅(福岡市東区箱崎3丁目3212番1外)です。2位は九大学研都市駅(福岡市西区北原1丁目136番)、3位は呉服町駅(福岡市博多区奈良屋町248番1)となりました。

春日市や糸島市もランクイン

福岡市の博多区などが多い一方、4位には春日市、5位には糸島市がランクインしました。ここからは、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」で公表されている鑑定評価書をもとに、上位の5地点を解説します。
○1位:箱崎九大前

1位を獲得したこちらの地点は、18.1%の地価上昇率をマークしました。箱崎九大前駅から南東へ350m、九州大学・箱崎キャンパスがあった場所です。

周辺は駅にアクセスしやすい商業地域で、店舗や事務所が低層階にある店舗兼共同住宅が多く見られます。鑑定評価書には「九大箱崎キャンパス跡地が近く、今後の再開発動向が期待される。」と記載されています。

跡地は段階的に引き渡され、2028年度には第1期の「まちびらき」として、イノベーション拠点や食エンタメ施設などが開業する予定です。
○2位:九大学研都市

2位を獲得したこちらの地点も、九州大学関連のスポットで、九大学研都市駅から北西に180mの場所にあります。九州大学・箱崎キャンパスが伊都キャンパスへ移転し、その玄関口として機能しています。


土地区画整理等により整備され、周辺でも開発が進んでおり、商業用地としての需要は非常に高くなっています。

鑑定評価書には「旺盛な土地需要を背景に、地価は今後も上昇傾向で推移するものと予測する。」とあります。最寄り駅や生活利便施設へアクセスしやすく、西区の西部において人気のエリアで、開発事業者の不動産取得意欲は高くなっています。
○3位:呉服町

3位を獲得したのは福岡市・博多区の地点で、呉服町駅から北西に600mの場所です。博多区の共同住宅や事務所ビルなどが建ち並ぶ商業地域で、需要者の多くは共同住宅やオフィスビルを開発するデベロッパーや自社ビル用地を取得する事業法人となっています。

鑑定評価書には「博多区中心部のオフィス需要はやや供給過多の傾向にあるが、共同住宅等の需要は旺盛で、賃料は上昇傾向にあり、用地需要は逼迫している。」と記載されています。
○4位:春日原

4位にランクインしたのは、福岡県・春日市の地点です。西鉄春日原駅のすぐ近くの場所で、地価上昇率は14.6%をマークしました。

西鉄春日原駅周辺では、連続立体交差事業や駅周辺整備事業などのプロジェクトが進捗しています。駅直結の商業施設「レイリア春日原」が2026年2月に先行オープンし、交通・商業・行政の三位一体で駅周辺の開発が進められています。

鑑定評価書には「当駅は路線バスとの接続等交通結節点としての機能を有し、今後駅前を中心に繁華性の向上が期待される。」と記載されています。
○5位:筑前前原

5位に入ったのは福岡市の西側に位置する、糸島市の地点です。
筑前前原駅から北東に450mの場所で、小売店舗、事務所などが建ち並ぶ商業地です。

鑑定評価書には「郊外における商業・開発用地需要は増加傾向にあり、マンション開発用地の需給引き締まりが続いていることもあって、地価の上昇傾向が続いている。」とあります。

金融機関、郵便局、小売店舗が建ち並ぶ地域でもあり、主な需要者は地元の事業主・法人などが中心です。近年は金融機関の営業店がリニューアルするなど、商業地として活発に利用されています。

安藤真一郎 あんどうしんいちろう マーケティング会社に勤務した後、フリーランスのライターに転身。 多種多様なジャンルの記事を執筆するなかで、金融リテラシーを高めることや情報発信の重要性に気づき、現在はマネー系ジャンルを中心に執筆している。 ライターとして、知識のない人でも理解しやすいよう、かみくだいた文章にすることが信条。 ファイナンシャルプランニング技能士2級、日商簿記検定2級取得。 この著者の記事一覧はこちら
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