レビュー

「最近なんか、うつっぽくてさ」。私たちは「気分が落ち込む」「やる気が出ない」「なんだか不安」といったとき、「うつ」という言葉を日常的に使うようになった。


一方で、「うつ病」は「れっきとした精神疾患」であると、精神科医の著者は述べる。ゆううつで深く落ち込む「抑うつ気分」や「興味・意欲の減退」のほか、食欲不振、睡眠障害、疲労感、集中力低下、罪悪感などの症状があり、他に原因となる疾患がなく、それらが2週間以上続くと「うつ病」と診断される。
ところが最近は、「うつ病ではないが、精神的な不調を訴える人」が著者の診察室を多く訪れるという。「うつ病」であれば薬を出したり治療を行ったりできるが、そうでない場合に医療行為はできない。それでも確かに「しんどさ」を感じている人――いわゆる「うつ未満」の人に何かできないか、という思いから生まれたのが本書である。
著者は、軽快な語り口とわかりやすい解説で知られる精神科医Tomy氏。今回はお悩み相談形式で、「うつ未満」の相談者にTomy氏が答えていく。「憧れの業界に転職したけどやりがいを感じられない」「周りの友人は順調で、自分だけが停滞している気がする」「パートナーと会話がなく、夫婦を続ける意味を見出だせない」など、誰もが直面しそうな悩みが並ぶ。
もし今、そこはかとない空虚さや疲労感、モヤモヤとした気持ちを抱えているなら、真っ先に本書を手に取ってほしい。そこにはあなた自身の悩みと、その解決策があるはずだ。

本書の要点

・うつ病ではないが、気力や意欲が減退し、物事に積極的に取り組めない状態。本書ではこれを「うつ未満」と定義する。


・「うつ未満」の人は「休み下手」が多い。疲れから回復するには、まず休息が必要だ。
・人の悩みのほとんどは、人間関係に由来する。他人に対する「期待」を持つと、お互いが消耗してしまう。
・悩みの多くは「自分軸」を持つことで解決する。自分軸、すなわち「自分が納得できる行動を選ぶこと」が悩み解決のカギになる。



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