与野党が選挙のSNS規制に乗り出す。自民党や中道改革連合などで構成される「選挙運動に関する各党協議会」が27日、選挙に関するデマ拡散や誹謗中傷を防ぐSNS規制を巡り、今国会での法改正を目指して検討を進めることで一致した。
チョット待て。規制対象には、政治家やその陣営関係者は含まれるのか。今週発売の週刊文春が、ある陣営のヒドすぎる中傷動画の大量拡散を報じたばかりだ。ズバリ高市首相の陣営である。
文春の記事によると、昨秋の自民党総裁選の期間中、高市首相の公設第1秘書・木下剛志氏が、企業家でサイバー分野の技術者である松井健氏にライバル候補を中傷するショート動画作成を依頼。小泉進次郎防衛相を〈カンペで炎上!無能で炎上!〉、林芳正総務相は〈国民のお金でオネエちゃん達と毎日パーチーだぁ〉などとクサす動画を、ティックトックなどSNS上に大量投下していた。そのペースは1日100~200本に及んだという。
暗号資産「サナエトークン」の開発にも携わった松井氏が、文春に実名証言。総裁選勝利に味をしめ、この冬の衆院選でも高市陣営は「動画作戦」を大展開し、中道の大物議員を中傷する動画を拡散したというのだ。一方で〈福岡に女神現る!!〉などと高市氏を礼賛する動画もシコタマ作成していたというから、ムチャクチャだ。
■政治家は「まず隗より始めよ」
文春に実態を暴かれた以上、まず最初に高市陣営を取り締まるべきだが、問題はまだある。今回の規制は、各政党が「政治活動」と称してSNS上にタレ流す政党広告を対象にしていないのだ。
「代表例は先の衆院選中に高市首相が登場した自民のネット広告動画です。SNSにも出稿され、投票日までに約1.6億回も再生された。自民が投じた広告費は2億~3億円ともいわれています」(政界関係者)
公選法は選挙期間中の候補者本人による有料広告のネット配信を禁じている。しかし日刊ゲンダイの取材により、衆院選では自民の鷲尾英一郎氏(新潟4区)と宮崎政久氏(沖縄2区)の両陣営が、選挙区内で本人登場のネット広告動画を配信したことが判明済み。いずれも政党の政治活動を「抜け穴」に用いていた。
公選法に各候補の新聞・テレビ広告や法定ビラの枚数まで数量規制があるのは、カネが物を言う金満選挙の不公平を防ぐためだ。ネットの抜け穴を許せば、選挙資金の多寡で勝敗が決まりかねない。
SNSを通じた中国やロシアの選挙干渉など高尚な議論の前に、政治家は「まず隗より始めよ」。自分たちの脱法行為に規制をかけた方がいい。
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高市首相の暴走ぶりは、今に始まったことじゃない。関連記事【もっと読む】【さらに読む】などで詳しく報じている。





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