【お笑い界 偉人・奇人・変人伝】#292


 ほんこん


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 数年前にYouTubeの「ほんこんちゃんねる」を見ていて、留飲が下がる内容があり「おっしゃるとおり!」とメールを送ったら、すぐに折り返し電話がありました。


 開口一番「先生、リベラルちゃいますのん!? 作家の人て、皆リベラルやと思てたわー。

そうでっか、うれしいわ! ゆっくりメシ食いながら話しましょう」。挨拶も何もなく、いきなり本題に入る、これがほんこん君のパターンです。


 関西テレビの楽屋ロビーでも顔を見るなり「先生!(ナイナイ)岡村に言いなはれ! アイツ、ロケ長すぎんねん! 自分の納得のいくまで撮るのはええけど、1時間番組で8時間(の収録)はいりまへんやろ? 砂浜で溶けるか思たがな!」。周りにいた先輩芸人さんたちが「先輩やねんからおまえが言うたらええやないか」とツッコんでくれましたが「岡村の先生は本多先生だけやから、先生の言うことを一番素直に聞きますねんて」と現場のしんどかった話を笑いに変えていました。


 ほんこん君とは40年近く前、オール巨人さんの番組で若手のネタコーナーで板尾創路君と「130R」というコンビで出演した時、私も審査員として共演したのが始まりです。


 たばこの自販機の中で新しい銘柄と昔ながらの銘柄が話しているという擬人化コントで新銘柄が旧銘柄にネチネチ嫌みを言われるという内容でしたが、最後に新銘柄が言う「若い女の口紅の味知らんでしょ」というセリフに旧銘柄が絶句するというよくできたネタで、その時から注目していました。ちょっと斜に構えた、風刺を利かせたようなネタが多かったと思います。


 ちょっと口元をゆるめて「ニヤッ」として「どうですのん?」「しんどいな~」とか主語のないやりとりが多く、それでも通じ合えるのは彼独特のコミュニケーション力かもしれません。熱く語る熱血漢な一面もあれば、大ざっぱなところもあり、私が初めて書いた新喜劇に出演してくれた際は「こういうのんどうです?」とさりげなくアドバイスをくれるやさしさもあり、一言では言い表せないタイプです。


 トーク番組では、口数こそ多くはないものの、じっくりしっかり聞いていて、ここという間でスッと入ってきて、ピンポイントで要点を突いてきて、その存在感を埋もれさせることはありませんでした。


「よしもとブサイクランキング」で3年連続1位になり、殿堂入りしても堂々としていますが、素顔はシャイでちょっと照れ屋。口癖の「しんどいわ~」を連発しながら「国は何を考えとんねやろ?」と政治についての関心も非常に高い。


 年を重ねるごとに政治系の仕事が増えていくのではないでしょうか。これからも庶民目線からどんどん発信してもらいたいと思います。


(本多正識/漫才作家)


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