サンシャインシティ水族館(東京・池袋)は、生き物を“酷暑日”の暑さから守る『サンシャイン水族館の熱中症対策2026』を公開した。

 水族館の生き物も人間と同じように熱中症になることがある。
元気がなくなったり、食欲が落ちたり、血色が悪くなったり、脱水症状になったりと、暑さが原因で体調不良になるおそれがある。サンシャイン水族館の飼育スタッフは少しの変化にも気を配りながら、生き物ごとに様々な対策を組み合わせ、快適な飼育環境を作り出している。

 サンシャイン水族館は、例年、屋外エリア マリンガーデンにおいて、ペンギンやアシカ、ペリカンなどの熱中症対策を実施しているが、今年は、最高気温40℃以上の日の名称が「酷暑日」と決まったこともあり、さらに対策強化。「当館では、動物福祉の観点や2025年に施行された改正労働安全衛生規則に伴う熱中症対策義務化などの社会的変化を受け、これまで重視してきた生き物への暑さ対策をさらに強化するとともに、屋外で作業をする飼育スタッフへの熱中症対策を徹底していきます」とする。

■ケープペンギンの場合
ペンギンは、通常海水に漬けたエサの魚から水分や塩分を摂取している。通常、目の上の部分がピンク色のケープペンギンだが、そのピンク色が赤色に変わっていたり、口を開けて大きく呼吸している場合は要注意。
サンシャイン水族館では、例年暑い日が増えてくる6月から対策を開始するが、今年はこれまでよりも早い5月上旬に日除けを取り付けるなど対策をスタート。屋外エリア マリンガーデンにある「天空のペンギン」水槽の巣箱のある陸地では、飼育スタッフ用・ペンギン用の扇風機を設置、日除けの範囲を広げるなど、昨年よりも対策に力を入れている。
寝床となる巣箱に日陰を作る場合、植栽などを日除けにすると温度を下げられる。日向の床などには人工芝など1枚敷くだけでも足裏の火傷を予防できる。

水族館での対策
・日陰を作る 
・人工芝の設置
・ミスト発生器の設置
・水温上昇を抑えるための水槽用クーラーの設置
・飼育スタッフがシャワーの水を陸場にいるペンギンの体へ直接かける
・水槽内の日光のあたる地面全体に頻繁に水を撒き、
地面の表面温度を下げる
・飼育場所に氷を置く→飼育場所の温度を下げる
・床シャワー(水槽内に配置された配管からの水)の稼働

■カリフォルニアアシカの場合
アシカは基本的にエサから水分補給するが、氷好きなアシカには水分補給と遊びも兼ねてトレーニング後に氷を与えることもある。アシカは比較的暑さに強いが、サンシャイン水族館では日除けやミストを設置し、万全を施している。


水族館での対策
・日陰を作る・冷風機の設置→飼育場所の温度を下げる
・ミスト発生器の設置
・水温上昇を抑えるための水槽用クーラーの設置
・氷をあげて氷に慣れてもらう ※万が一水分の補給が必要になった場合(脱水や治療など)氷を食べることに慣らしておけば簡単に水分補給ができるため。

■モモイロペリカンの場合
モモイロペリカンは、水かきやのど袋から放熱し、体温を調整する。水かきやのど袋には毛細血管がたくさんあるため、その部分を冷やすことで効率的に体温を下げることができる。のど袋をパタパタと動かし体温を調節する。

水族館での対策
・日陰を作る・冷風機の設置→飼育場所の温度を下げる
・ミスト発生器の設置・水槽の水位を上げて足元を冷やす

■ペンギン飼育スタッフの場合
ペンギンの飼育スタッフは、30分以上直射日光にあたる作業があるため、熱中症対策は必須。今年は例年以上に暑さ対策に力を入れている。

・30分ごとにタイマーを鳴らし、風通しのよい涼しい場所で5分間の休憩を取り入れる
・屋外バックヤードなど各所に扇風機を設置
・水分補給用の保冷庫の設置
・定期的に長靴を脱いで放熱する
・携帯ファンの装着
・飼育スペース内は生き物たちの日除けだけでなく、スタッフ用の日除けも完備

■お客様ご案内対応スタッフの場合
・塩分タブレットの配布
・首に巻く冷却クールネックの配布
・スタッフルームにウォーターサーバーを設置
・スタッフルームにエアコンを設置
・入口や出口のカウンターなど各所に冷風機の設置
・エントランスに熱中症指数計を設置
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