【ネオ・この有名人の意外な学歴】#5


 見上愛


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 最初の1カ月の平均視聴率が14%を切り苦戦が目立ったNHK連続テレビ小説「風、薫る」。5月後半に仲間由紀恵(46)が登場すると15%台を記録するなど、好転の兆しを見せている。

仲間が演じる侯爵夫人に心を開かせるヒロインを熱演する見上愛(25)の小学生の頃の夢は総理大臣。リーダーシップをとるタイプではなかったが、クラスで委員を決める時、みんなが黙っていると、緊張に耐えきれなくなって手を挙げてしまう子どもだった。


 中学からは中高一貫の桐朋女子(東京・調布市)に進んだ。お嬢さま学校として知られるが、自主性を重んじる校風で、率先してリーダー役を務める生徒が大勢いた。見上はそうした雰囲気に気おされ、自ら手を挙げることもなくなっていた。そんな中で推されて「校則を見直す委員会」の幹部を務めることに。見上たちの頑張りで制服のルールが変わり、冬のブラウスは白だけでなく淡い紫も選べるようになったという。


 中学ではハンドボール部に入っていたが、高1の途中で演劇部に転部した。演劇好きの両親に連れられケラリーノ・サンドロヴィッチが演出する舞台を観劇したら、すっかりはまった。演劇部では脚本と演出を担当。高2の時、高校生劇評グランプリで優秀賞を受賞すると、演劇の世界で生きていきたいと真剣に考えるようになった。アングラ劇団「天井桟敷」を主宰していた寺山修司に憧れ、演出家を目指した。


 そのためには演じる側の視点も必要だと考えた見上は現在も所属する芸能事務所ワタナベエンターテインメントのスクールに通うようになった。桐朋女子高校は芸能活動を禁止しており、純粋に演技の勉強のためだった。


 大学は日大芸術学部演劇学科に進んだ。同学科にひときわオーラを放っている同級生がいた。のちに日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞する河合優実(25)である。見上は演出コース、河合は演技コースに属していた。コースは違ったが、その可愛さに圧倒された見上は河合とどうしても話したくなった。人見知りの見上は逡巡した末に勇気を振り絞り「友だちになってください」と声をかけたのである。河合は突然の出来事に戸惑いながらもうなずいた。以降、2人は急速に距離を縮め、一番の親友になった。


 演出家を目指すはずだったが、不思議な空気を醸し出す見上をワタナベエンターテインメントは放っておかなかった。女優としてデビューさせてしまうのである。

大学3年の時、ドラマ「きれいのくに」(NHK)で容姿に劣等感を持つ女子高生を演じると、次々にオファーが舞い込むようになる。同年、映画「衝動」で初主演を務め、その後は一気にスターダムを駆け上がっていった。


 目まぐるしい忙しさだったが、撮影の合間を見つけて大学に通い、しっかり4年間で卒業した。撮影現場ではよく寝ているので、共演者たちから「眠り姫」と呼ばれていたという。


(田中幾太郎/ジャーナリスト)


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