ファスティング(断食)とは、一定期間固形物を断ち、胃腸などの消化器官を休ませて体内をリセットするファスティング。断食とも言われており、ダイエット目的で行う人も少なくありません。
実際にどのような効果があるのでしょうか?

ファスティングの効果は…

「ダイエット目的でのファスティング」の落とし穴。“健康的な体...の画像はこちら >>
 栄養と医学両方の観点から食生活や健康を考える臨床栄養医学指導士の資格を持ち、女性のために正しいダイエット情報を発信しているむらPさんは、次のように教えてくれました。

「ファスティングを行うと、体から水分が抜けるので体重がすぐに落ちます。胃腸を休める効果もあり、集中力も上がります。酵素ドリンクで栄養や水分は補うのが一般的なため、基本的には栄養不足の心配もありません。このあたりがよく耳にするファスティングの効果になります」

 ファスティングはダイエットにうってつけのように見えますが、むらPさんは「ダイエットを成功させたいなら絶対にやらないほうがいい」と警鐘を鳴らします。

健康な人はファスティングをしてはいけない

「そもそもファスティングは、治療目的で行われるもの。例えば、糖尿病の方が血糖値を正常に戻すために正しい方法で行うと効果を期待できますが、健康な方がファスティングを行うと不健康になってしまう。

 特に女性は、脂質が多く炭水化物が少ない食生活になっている方が多いので、ファスティングで代謝が落ちてますます痩せにくい体になってしまいますし、元の体重以上にリバウンドする可能性が高いです」

 では、先ほどむらPさんが挙げた効果はウソなのでしょうか?

「ウソではないものの、デメリットのほうが大きいです。体から水分が抜けて体重は落ちますが、脂肪は減っていません。胃腸を休める効果もありますが、不足している糖質を補うために肝臓や腎臓が糖新生を行うので、肝臓や腎臓に負担がかかってしまう。前提として、健康な人はわざわざ胃腸を休める必要はありません」

 集中力が上がる効果も糖新生が影響しているそう。

「低血糖になり、糖新生が起こってアドレナリンが出るから集中力が上がっていると感じているだけ。なので、健康的な人が行うメリットはほとんどありません」

ファスティングはダイエットではない!

「ダイエット目的でのファスティング」の落とし穴。“健康的な体”をキープする方法をプロが解説
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 ファスティングにはさまざまなデメリットがありますが、むらPさんは「否定しているわけではない」とも。

「先ほどお話したように治療目的で行うなら効果的ですし、健康な方も短期間で一時的に体重を落としたいときは有効です。夏までに痩せたい、結婚式に着たい服がある……といった場合は、減量目的でファスティングを行うといいのではないでしょうか」

 ただし、「ダイエット目的でのファスティングはNG」と指摘し、次のように語ります。


「そもそもダイエットの最終目的は、ダイエットをやめた後も健康的な体をキープすることですよね? この夢がファスティングで叶うかというと、絶対に叶いません。確かに体重は落ちますが、体重をキープするためにはファスティングを続けるしかない。でも、続けられないので、食事を元に戻すとあっという間にリバウンドしてしまいます」

ダイエットを成功させる秘訣は?

 ダイエットを成功させるためには、「自分が続けられることを実践するのが一番」だと言います。

「人間の体はしっかり食べて、よく動いて、ちゃんと寝れば健康的になりますが、仕事や家事に追われていると生活習慣を改善するのは難しいですよね。ですから体を動かすにしても、日々実践できる運動を行うべき。階段を使うとか、一駅分歩くとか、できる範囲で運動量を増やして、1日8000歩を目標にするのがいいと思います」

 また、テレビなどを見ながらストレッチを行うのも効果的とも。

「本当は筋トレのほうがいいのですが、継続することを考えるとストレッチでも十分です。股関節やお尻まわりの下半身のストレッチを行うのが特に効果的で、血行が良くなり、むくみの解消も期待できますよ」

 食事は、バランスよく食べることが大事。楽しく続けられるダイエットを実践して、健康的な体を手に入れてください。

<むらP>

【むらP】
女性専門オンラインダイエットスクール「JITA痩せ」代表。フォロワー13万人のInstagramでは「頑張ってるのに痩せない理由」をわかりやすく解説している。食事、運動、生活習慣から一人ひとりに合ったダイエット方法を提案するサポートが反響を呼んでいる
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