各地の動物保護施設には、様々な事情で犬猫たちが持ち込まれる。しかし、時にはその事情を直接伝えることが叶わず、こっそりとペットの入った箱を施設の外に置いておく人もいる。
今月になってメキシコにある動物保護施設でそのような出来事が起こった。施設の外に箱に入れられたピットブルが手紙と共に置いてあった。
そのストーリーをシェアした施設のFacebookを見たユーザーらは、少年が犬を手放さなければならなかった理由を知り、深く心を痛めた。
【少年からの手紙と共に置かれていたピットブルの子犬】
2月13日、メキシコ中西部ミチョアカン州にある動物保護施設『Xollin』の外に、段ボール箱が放置されていることに気付いた施設スタッフが箱の中を開けると、そこには1匹のピットブルの子犬が入っていた。
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箱には、子犬だけではなく手紙とぬいぐるみもあり、この犬を愛した少年からと思われるその手紙には次のような言葉がスペイン語で綴られてあった。
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僕はアンドレスで12歳です。母と僕は、飼い犬をここに置くことに決めました。父はこの犬を売ろうとしています。
僕はこの犬を父から守ってやりたいんです。父は、犬を虐待して蹴ったりします。この間も、犬を激しく蹴って、尾を傷つけました。
あなたたちが犬を助けて、世話をしてくれることを願っています。僕のことを犬が忘れないように、犬と一緒に箱にぬいぐるみを入れておきます。
【施設がシェアしたストーリーに大きな反響】
できることなら、大切な犬を手放したくはなかっただろう。しかし、そうする以外に少年の選択肢はなかったようだ。
必死に犬を守ろうとする思いが手紙からじゅうぶん伝わってきた施設スタッフは、少年が犬を手放さなければならなかった理由に深く心を痛めた。
そして、このストーリーを写真と共にFacebookでシェアすると、世界中のユーザーらから大きな反響を呼び、「その犬を引き取りたい」というリクエストが300件以上も寄せられたという。
施設側は、反響の大きさに喜びながらも、このように投稿している。
当施設には、他に120匹の犬がいて、同じく飼い主を探しています。もし、あなたが犬を飼いたいという気持ちを持ってくれるのなら、どうか他の犬にもその目を向けてやってもらえないでしょうか。どの犬も、幸せな家族と愛を待っているのです。
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【現在回復中の犬は、元気になれば飼い主探しに】
Facebookによると、施設スタッフは犬をReneと名付け、早速獣医院へ怪我した尾の治療に連れて行き、駆虫治療も施したそうだ。
現在、Reneは施設で順調に回復中だ。元気になれば、引き取ってくれる家を探す予定になっているということだ。
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施設のFacebookアカウントには、このようなコメントが寄せられている。
・飼い主の少年が、無事に犬が保護されたことを知ることができればいいね。少年がしたことは勇気あると思う。父親の虐待がなければどんなにいいか。
・きっと少年はこの犬をとても大切にしていたのだろうね。少年まで父親に虐待されているのではないかと心配。
・とんでもない父親だ。少年の愛が犬を救ったんだと思う。
・犬を手放さなければならなかった少年と、置き去りにされなければならなかった犬の気持ちを考えると、やりきれないし、とても悲しい。酷い父親のせいでこんなことが起こるなんて全く不公平だよ。
・父親の犬への態度に、きっと少年はとても傷ついていると思う。この先、彼が精神的にダメージを受けなきゃいいけど…。とてもかわいい犬!この先、幸せになってほしい。
・少年は、正しいことをしたと思う。ストーリーを読んで涙が出た。
・この犬にも幸せになってほしいし、少年も父親の手から逃れて幸せになってほしい!
・少年が犬を守るためにしたことは素晴らしいけど、この母親って虐待するような男と一緒にいるの?子供をちゃんと守っているのか心配。そんな父親、通報すればいいんだ!
・とにかく、犬が安全に保護されてよかった。犬と少年に幸あることを祈ってる。
written by Scarlet / edited by parumo
記事全文はこちら:保護施設の外に子犬と置き手紙。少年が犬を手放さなければならなかった理由(メキシコ) http://karapaia.com/archives/52288241.html