関西電力の歴代幹部らが小判などの金品を受け取っていた問題。裁判で元副社長は「返還しようとしたが拒絶された」と証言しました。
■高浜町元助役から総額3億7000万円相当の金品を受け取り便宜図る
まばゆく輝く金の小判に、ドル紙幣の札束。これらは全て関西電力の旧経営陣らが受け取った金品の数々です。関電では歴代の幹部ら83人が1980年代以降、福井県高浜町の森山栄治元助役(故人)から総額3億7000万円相当の金品を受け取り、森山氏の関連会社に工事を発注するなどの便宜を図っていました。
問題が発覚した当時、岩根茂樹社長は…
(岩根茂樹社長 ※2019年当時)「長年にわたって各人が我慢を重ねて対応してきたものであり過去から続く森山氏という、その影に怯えてしまったというところがあるかと思っています」
金品を受け取っていた側なのに、まるで被害者かのように「拒むことができなかった」と繰り返しました。
■森山元助役は就任直後のインタビューで“原発誘致の成果”を強調
森山元助役と関電の異常とも言える関係はどのようにして生まれたのでしょうか。その背景のひとつにあるのが原子力発電所の存在です。
関電の高浜原発が稼働を始めた直後の1977年。就任したばかりの森山元助役のインタビューがMBSに残されていました。
(記者)「(原発を)高浜町に設置することでどれほどの地元への利益があったのか、どうですか?」
(森山栄治助役 ※当時)「これは非常にメリットは大きいですわ。現在高浜町は過疎地帯と言われ、これという特産物もありませんし、原電以外に高浜町を救済する経済浮揚策はないのではないかと」
原発誘致の成果を強調していました。
■原子力発電所の所長だった人物が語った“暗黙のルール”
また1990年代に原子力発電所の所長を務めていた人物は-
(元所長)「背広を1回もらったのと、あとは小判というかね。(Q小判?)2枚、小判の形してるねん」
今から20年以上前に元所長が森山氏から直接手渡されたという小判。
取材に対し森山氏に対しては会社ではなく、個々人で応対するというのが当時は暗黙のルールだったと話しました。
2019年、こうした問題が公となり関電と株主は旧経営陣らに対し、問題を把握してからも取締役会に報告せず、会社の信用を低下させ損害を与えたなどとして裁判を起こしていました。
■最も多額の金品を受け取っていた元副社長が裁判で証言
24日に始まった旧経営陣6人への証人尋問。午後、法廷には最も多額となる1億1000万円相当の金品を受け取った豊松秀己元副社長が出廷。森山氏に金品を返還しようとしたものの拒絶され、こう激高されたと証言しました。
(豊松秀己元副社長)「関電やお前と縁を断ち切って原発の運営をできなくすると言われた」
そして…
(豊松秀己元副社長)「森山氏は県や町にものすごく人脈があり、原子力運営に支障が出ないように丁寧に対応しなければいけなかった」
また、受け取った金品は預かっていただけで必ず返そうと思っていた、などと証言しました。
裁判では今後、岩根元社長などへの証人尋問も行われる予定です。

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