認知症になったら入院費の支払いが困難に?
日本にある500兆円の資産が凍結されてしまう…?
2030年、認知症・軽度認知障害の高齢者の保有資産は約533兆円になると推計されていますが、本人に「判断能力」がないと判断されると資産を預ける口座が取引停止になるおそれがあるというのです。
もしそうなってしまったら…入院費は?介護施設の支払いは?そんなときにサポートしてくれるのが「成年後見制度」です。
銀行で「認知症で判断能力がない」と認識され、口座が凍結された場合でも、「後見人」がいれば凍結を解除することができます。
取り返しがつかなくなる前に考えたい「認知症とお金」について、成年後見制度に詳しい松田真紀弁護士に聞きました。
2030年 認知症高齢者が500万人超え
今後増えると推定される認知症高齢者。内閣府の推計では、2025年~2030年の5年で「11%」、2030年~2060年の30年で「23%」増えるとされています。
<認知症高齢者の数>
▼2025年推計 471万6000人
▼2030年推計 523万1000人
▼2060年推計 645万1000人
※内閣府「高齢社会白書」2025年版
500兆円超の保有資産に「凍結リスク」
また、これと並行して増えると推定されるのが、認知症高齢者と軽度認知障害高齢者(認知症の一歩手前)の保有資産です。
<認知症・軽度認知障害高齢者の保有資産推計>
(不動産+金融資産)
▼2020年 439.9兆円
▼2030年 533.1兆円
▼2040年 575.6兆円
※調査:三井住友信託銀行
2030年には500兆円を超えるとされる莫大な資産。実は「凍結リスク」があるというのです。一体どういうことなのか…?
「金を盗んだ」と電話繰り返した高齢者…認知症疑われ口座凍結
成年後見制度に詳しい松田真紀弁護士によると、「認知症などにより民法上の『意思能力』が無いとみなされると、契約などの法律行為が『無効』になってしまう」と言います。
例えば、ある高齢者が銀行に「金を盗んだだろう」と電話を繰り返し、その様子から認知症を疑われたため銀行側が口座を凍結。気づいた家族も預金を引き出せなくなるというトラブルがあったそうです。
さらに、こんな例も…
▼遺言書の作成や遺贈も法律行為
→意思能力がなければ無効に
▼相続する側の中に認知症の人がいる
→遺産分割協議ができない
口座凍結解除に必要「成年後見制度」とは?
松田弁護士は「認知症などで資産凍結されたあとに凍結を解除するには『成年後見制度』を利用するしかない」と言います。
成年後見制度とは、判断能力が不十分な高齢者などの財産を守るために後見人などをつける制度です。
<後見人の役割(例)>
▼不動産や預貯金などの財産管理
▼施設入所のための契約締結
▼悪徳商法の被害にあわないようにする
一方、成年後見制度の利用にあたっては「基本的に利用をやめることはできない」ことを知っておくべきだと松田弁護士は指摘します。
「判断能力」「必要なサポート」本人の状態により分類
成年後見制度は後見人の決め方によって2つに分類されています。
▼法定後見→判断能力が不十分になってから選任
▼任意後見→判断能力が十分なうちに契約
このうち法定後見は3種類あり、判断能力・必要なサポートによって「後見」「保佐」「補助」に分かれています。
<後見>
▼判断能力:常に欠く
▼サポート:全ての契約を代理・取り消し
日常生活に関する行為は除く
▼利用者数:約18万人(昨年末時点)
<保佐>
▼判断能力:著しく不十分
▼サポート:財産上重要な契約などの
同意・代理・取り消し
▼利用者数:約5.8万人(昨年末時点)
<補助>
▼判断能力:不十分
▼サポート:一部の契約などの
同意・代理・取り消し
▼利用者数:約1.8万人(昨年末時点)
法定後見をつけるには?
法定後見をつけるには、以下の手順を踏み…
▼本人・親族など→家庭裁判所に申し立て
▼家裁→種類を決定・後見人など選定
早ければ1~2か月、遅ければ4か月以内程度で制度利用が開始されます。
後見人は弁護士などが選ばれるケースが多く、子どもの中から選ぶと相続で揉めることもあるということです。
毎月2万円!?法定後見にかかるお金
法定後見の制度を利用する場合、まず手数料として計3400円、さらに後見人などへの報酬として月額2万円(大阪家裁が示す目安)が必要になります。
<制度利用開始時>
▼申し立て手数料 800円
▼登記手数料 2600円
<後見人などへの報酬>
▼月額2万円
財産が増えると…
・1000万円~:3~4万円
・5000万円~:5~6万円
※大阪家裁が示す目安
「利用終了しやすく」「オーダーメイド型に」制度は今後どうなる?
今国会で改正が目指されている成年後見制度。高齢化の進行・単身世帯の高齢者増加などによりニーズが増加・多様化する中、制度を使いやすくしようとする動きが出ています。
まずは、現状「後見」「保佐」「補助」の3種類に分かれている法定後見を「補助」に統一。さらに、今ある課題に対応できるよう制度が見直されようとしています。例えば…
<変わる成年後見制度>
▼現状、後見人などの代理権が包括的で本人の決定権が大きく制限される
→財産分割など特定の手続きだけを代行できる「オーダーメイド型」に
▼現状、一度後見制度の利用を始めると利用をやめることが難しい
→本人などの意思で利用を終了しやすい仕組みに
法改正の公布から2年半後までの施行を目指しているということです。
松田弁護士は「資産について考え始めるのは早ければ早い方がいい」と言い、後見制度をスムーズに使えるよう、まずは「資産リスト」を作成することをすすめています。
(2026年5月8日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『福島プレゼン』より)

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