急落が止まらないコメ価格…最新事情と今後は?

令和のコメ騒動」から一転、急落が続くコメ価格。2025年産のコメの在庫が余っていることや、消費者のコメ離れが背景にあるとみられています。

専門家は、新米が本格的に流通すると、コメの価格はさらに下がっていくと予想しますが…最新のコメ事情と今後の見通しは?流通経済研究所・折笠俊輔氏への取材をもとに解説します。

ピーク時から約1200円安 新米も前年より安価?

【今年は新米が安い?】店には在庫の山 令和のコメ騒動から一転...の画像はこちら >>

スーパーにおけるコメ(5kgあたり)の平均価格は、過去最高値であった4416円(2024年12月24日~去年1月4日)から下がり傾向が続いています。

直近の1週間(8月3日~9日)における平均価格は3220円となり、ピーク時と比較すると約1200円安くなっている状況です((株)KSP―SPが提供するPOSデータに基づいて農林水産省が作成)。

実際に店舗でも価格の変化が現れています。大阪市内にある「西川米穀店」と「越前屋」(スーパーマーケット)でのコメ価格を見てみると…

【西川米穀店】
2026年産(新米)5kg:3750円
2025年産 5kg:3200円~

【越前屋】
2026年産(新米)5kg:3238円
2025年産 5kg:3130円~

どちらの店も、新米価格は去年より安いといいます。

また、例年であれば、新米と前年産米との間には一定の価格差が存在することが多いです。しかし2025年産米が高値であった背景もあり、今年は新米と前年産米の差があまり大きくないというのが特徴的な点です。

新米価格は「3000円前後」になる?“概算金”の大幅ダウンが背景に

【今年は新米が安い?】店には在庫の山 令和のコメ騒動から一転“コメ余り”で「早く売らないと」急落どこまで「9月中には3000円を切るのでは」と専門家
MBS

今後のコメ価格について、「9月中には平均価格で5kgあたり3000円を切るのではないか」と予想するのは、流通経済研究所の折笠氏。新米の価格も3000円ほどで推移するのではないかとの見方を示しています。

その大きな背景にあるのが、JAなどの集荷業者が農家からコメを集める際に前払いする「概算金」の大幅な下落です。

概算金は、収穫前の夏頃に生産コストや需要予測などを加味して決められるもので、その年の市場価格の重要指標となります。

例えば、JA福井県が示したコシヒカリの概算金は60kgあたり1万7000円と、「令和のコメ騒動」の渦中にあった前年よりも1万2000円安く設定されました。

「民間在庫」は過去最大…一方で「需要」は過去最低水準

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2025年産米については、今後「値下がりしていく方向しか考えられない」と折笠氏は見ています。最大の理由として、「コメ余り」「コメ離れ」を挙げています。

コメの民間在庫量(玄米ベース)は6月末時点で243万トンと過去最大の在庫量になりました。

さらに、高騰を受けた買い控えやうどん・パスタなど代替品へのシフトによる「コメ離れ」も進行しており、去年7月~今年6月末の約1年間における需要量は過去最低水準(683万トン)に落ち込んでいます。

供給過多と需要の減少が同時に重なったことで、価格下落は避けられない状況だということです。

今後のカギは「備蓄米の買い戻し」

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市場の価格動向を左右するもう一つの要素が「備蓄米」の存在です。

災害や不作に備えて約100万トンの適正水準が定められている備蓄米ですが、相次ぐ放出により現在は約32万トンにまで減少しており、適正水準を下回っています。

場合によっては価格高騰も…?

不足分に対しては、2026年産の新米から21万トンを買い入れる方針が決定しているものの、残る47万トンの買い戻しについては、新米か古米か、あるいは一括で買い戻すのかといった具体的な方針が決まっていません。

大量の買い戻しを行えばコメ価格の高騰を招くおそれがあることから、政府は全国的な収穫見通しや作況を見極めながら慎重にタイミングを図っている、と折笠氏は指摘しています。

今後の市場動向や政策判断に引き続き注目する必要がありそうです。

(2026年8月17日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)

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