「野菜や肉を、ご飯や麺より先に食べる」。

こうした「食事の順番」が食後の血糖値上昇を抑えることは広く知られていますが、その詳細な仕組みについては謎が残されていました。

今回、京都大学大学院医学研究科などの共同研究グループは、マウスの実験で、脂質(特にオリーブ油)を炭水化物の前に摂取することで血糖値の上昇が抑えられるメカニズムを解明しました。

糖尿病予防で注目される「食べる順番」

「食べる順番」で血糖値の上昇が抑えられるのはなぜ? 「オリー...の画像はこちら >>

糖尿病を発症している人やその予備軍とされる人々にとって、食後の急激な血糖値の上昇は合併症を引き起こすリスクとなるため、日々の食事のとり方は重要です。

これまでも、ご飯や麺類などの炭水化物を食べる前に、野菜やたんぱく質、脂質を摂取すると、食物が胃から腸へ移動する速度が緩やかになり、血糖値の急上昇が抑えられることが分かっていました。

しかし、オリーブ油などの「脂質」を先に摂取した場合に、体内でどのような反応が起きて血糖上昇が抑制されるのか、その具体的な仕組みは十分に明らかになっていませんでした。

「オリーブ油」が最も高い効果を発揮

「食べる順番」で血糖値の上昇が抑えられるのはなぜ? 「オリーブ油」を先に食べると◎!?京大などの研究グループがを用いたマウス実験で仕組みを解明
生成AI画像

研究グループは、人の食事におけるご飯や麺に見立てた「ブドウ糖」をマウスに投与する前に、水またはオリーブ油を与える比較実験を行いました。

その結果、ブドウ糖の前にオリーブ油を投与されたマウスは、水を与えられたマウスと比べ、ブドウ糖投与後の血糖値も低く抑えられていることが確認されました。

さらに実験では、アマニ油やラード(豚脂)を先に投与した場合でも食後の血糖上昇を抑える効果があることが判明。比較した脂質の中でも「オリーブ油」が最も大きな効果を示したといいます。

血糖調節ホルモン「GLP-1」などが作用

今回の研究では、血糖上昇が緩やかになる過程で、血糖値を調節する働きを持つ「グルカゴン」や「GLP-1」といったホルモンが重要な役割を果たしていることが新たに分かりました。

また、これらの効果は健康なマウスだけでなく、インスリンの分泌が著しく低下したモデルマウスや、2型糖尿病のモデルマウスにおいても確認されています。

人体でも同じ仕組みが働くかどうか、今後検証

「食べる順番」で血糖値の上昇が抑えられるのはなぜ? 「オリーブ油」を先に食べると◎!?京大などの研究グループがを用いたマウス実験で仕組みを解明
MBS

京都大学などの研究グループは、今回の成果について、実践しやすく持続可能な食事療法として注目を集めている「食べる順番」の作用メカニズムに対し、新たな生理学的な根拠を与えるものだと位置づけています。

一方で、今回の結果はあくまでマウスを用いた実験によるものです。研究グループは、人間の体内でも同じ仕組みが働くかどうかについては今後のさらなる検証が必要だとしています。

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