米国のドナルド・トランプ大統領が発表した相互関税が世界中で物議を醸す中、台湾メディアの東森新聞は6日付の記事で、台湾で日本の調味料の値上がりを恐れて買いだめする動きが出ていると報じた。
記事は、トランプ氏が新たに発表した関税について「(台湾の)消費者の間では輸入品の一斉値上げへの懸念が広がっている。
また、「新たな関税の影響は日本製品に限らない」とし、「パンに使われる原材料は5割以上が輸入に依存している。バターや塩、オリーブオイルなどはEU諸国から輸入しており、パンの価格は今後2~4割値上がりする可能性がある」と言及。製パン業者の林(リン)さんが「影響は大きいと思う。特に使用頻度が高いのは、日本の熊本県産の小麦粉で食パンの製造に大量に使っている。バターはフランス、香料は東南アジアやインドから輸入している」と語ったことを伝えた。
記事によると、業界関係者は市場ですでに買いだめが始まっていることを認めているというが、食品原材料には賞味期限があるため在庫として保管できる量には限りがある。林さんは「買いだめしたいのはやまやまだが、長期間は保管できない。買いだめのために冷凍庫をもう1台用意するわけにもいかない」と語ったという。
記事はこのほか、韓国のインスタント麺、のり、スナック菓子なども軒並み値上がりする恐れがあるとし、台湾市民の「多かれ少なかれ影響はあると思う。購入への意欲や頻度が変わってくるかもしれない」との声を紹介。