2026年10月28日、中国メディア・観察者網は、日本が中国製の冷延ステンレス鋼板に最大42.1%の反ダンピング税を課すことを決めたものの、日本メーカーの市場奪還は難しいと報じた。

記事は、日本政府が今月27日の閣議で、中国本土と台湾から輸入されるニッケル系冷延ステンレス鋼板に5年間の反ダンピング税を課すことを決めたと紹介。

中国本土製品の税率は27.7~42.1%で、31日から適用され、304、316といった300系ステンレスのほぼすべてが対象になると伝えた。

その上で、措置は日本製鉄など国内4社の申請を受けたもので、今年7月から暫定税が課されていたと解説。日本政府が措置の理由について、2022~24年に中国本土と台湾からの輸入量が16%増えた一方、国内メーカーの販売量が20%、営業利益の指数が60%減ったことを挙げたとしている。

記事は、同期間に日本国内の需要自体も12%減っていたと指摘し、損失をすべて中国製品のせいにはできないと主張したほか、「代替国」の価格を基準にダンピングを認定しながら、企業秘密を理由にして具体的な「代替国」を明かさなかったのも不透明だと批判した。

また、日本国内の鋼材需要が1990年の9000万トン超から約5000万トンに減ったことや、製造コストの指数が5%上がった一方で販売価格の指数は3%しか上がっていないことを挙げ、市場の縮小で固定費を吸収できない悪循環に陥っている日本メーカーが関税に頼ろうとしていると論じた。

記事は、2024年の中国本土と台湾からの輸入価格が国産品の60~80%であるという価格の優位性を示しつつ、中国製品の強みは価格だけではないとも指摘。日本の輸入業者である大谷加工が、国内大手にない幅2000ミリの中国製鋼板を国産品より15~25%高く販売していると訴えた例を紹介した。

さらに、暫定税の導入後、8月の輸入量は前年同月比1.2%増の1万2474トンとなり、韓国やインドネシア、インド、ベトナムなどからの調達が活発になったとする日本メディアの報道を挙げ、これらの国すべてに課税しない限り国産回帰は難しいとの見解を示している。

記事はこのほか、25年に日本が中国本土から輸入した対象製品は8万2700トンで、中国のステンレス輸出総量503万1100トンの約1.6%にすぎないとも指摘。「産業の力関係は関税一つでは逆転しない」と結んだ。(編集・翻訳/川尻)

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