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客電が落ち、ステージ上にダンサーらが現れると同時に歓声が轟く。焦らすように「Who I Am」のイントロが流れ、大きなスクリーンに映し出された襖が左右に開くと、そこにはいよいよ¥ellow Bucks本人の姿が!一言一言を噛み締めるようにラップし、会場の雰囲気を徐々に¥Bカラーへと染めていくと、「Driftin」では早速ゲストMCのCFN Malikが勢いよくステージに現れる。続く「Money Dance」や1stアルバム『Jungle』からの楽曲「Balls Out」では客席からも大合唱が起き、アリーナは一気にヒートアップ。続く「Bussin」でさらにアツい雰囲気へと仕立て上げた。
Photo by cherry chill will.
Yvng Patraとの「8UP」や、ひときわバウンシーな「GIOTF」を立て続けに披露し、大胆な緑色のライトと共に「ICON」をラップ。ティバーランドの名ブーツをテーマにした一曲であるが、すでに日本のヒップホップ・シーンにおいてアイコニックな存在感を放つ現在の¥ellow Bucksにとっては、まさにうってつけの一曲だと実感する。アメリカのHBCUが起源となるステップ・ダンスを彷彿とさせるダンサーたちのパフォーマンスを経て、「Big Shit Trouble」へ。スクリーンにトロピカルなジャングルの様子が映る人気曲「My Resort」では、ダンサーらと軽快にステージを動き回り、さすがの余裕っぷりを見せつける。オーディエンスへマイクを向けてレスポンスを煽る彼の瞳は、充足感で輝いているようにも見えたし、この頃には会場は完全に¥ellow Bucksの掌中にあるかのようだった。
アリーナのムードを自在に変えるようにチルな「My Resort Pt.2」、そしてKaneeeがスムーズな声を響かせる「Blessed」、妖艶な空気を演出する「Where Did You Go?」を終えると、音が止み、さらに客席からの歓声を煽る。その声が最大レベルまで大きくなったところで、ステージ上の¥ellow Bucksが「シーッ」と合図をすると、さらにオーディエンスが沸く。この一連のやり取りは人気曲「Yessir」の前振りでもあり、次の曲を察知した客席の期待へと120%応えるように「Yessir」のイントロが響き、花道でEric.B.Jrも参加。
しばらくして聴こえてきたのは、鼓の音。ステージにはなんと紅白の髪をした連獅子が!三味線や笛の音色とともに、2人の歌舞伎役者が赤と白の長い髪を大きく振るいながら圧巻のパフォーマンスを繰り広げる。「イヨー!」と見栄を切る声が「Kabukimono」のビートとブレンドされ、¥ellow Bucksが再びステージに登場し、「Katana」「Tokojouzu」と続けてラップする。第二幕ともいえるここからのセクションでは、自分の本名を冠した最新アルバム『Wataru』の世界観、そして、ラッパー・¥ellow Bucksとしてのスタンスを表明するかのように、一曲ずつしっかりとキックする姿が印象的だった。和風なビートが響く「Asian Flow」から、よりハードな描写が映える「456」へ。ここで再度、¥ellow Bucksはステージから去り、ステージ前方にはDJブースが。ライトが照らされ、共にキャリアを歩んできたDJ SIDによるDJタイムがスタートした。JP THE WAVY「WAVEBODY (Remix)」や千葉雄喜「チーム友達(東海 Remix)」、LEX「力をくれ」など、¥ellow Bucksが参加した名曲たちを繋ぎ合わせ、アリーナをパーティ会場へと変える。
その熱気を受け継ぐように、ドラマチックなイントロがステージから流れる。Candee、eyden、Watsonらをフィーチャーした「Still In The City」だ。
ライブも後半戦。客席からはクライマックスに向けた大きな期待が伝わってくるようだった。MCで発した「ライブに来てる可愛い子のネイルみたい」の一言に、歓声がさらに沸き立つ。実際にオーディエンスのネイル・チェックをしながら「New Nails」のフックをアカペラで歌い、後ろからビートが被さる。最初のヴァースを歌い終えると、背後のスクリーンが左右に開き女性ダンサーに囲まれ、爪をファイリングされながら歌うLANAの姿が! この公演の一週間前にはPOP YOURSのLANAのステージで共に「Summer Ride」を披露した二人だったが、今回はお台場のアリーナに場を移し、再びの共演となった。そして、LANAの「みんな歌えるよね?」の掛け声と共に「Miss Luxury」のイントロが流れると、会場は今日一番の歓声に。
¥ellow Bucks、LANA、そしてYZERRとJP THE WAVYが揃って「Miss Luxury」を披露するのは、この日が初めて。この曲、元は2008年にDJ PMXのプロデュースで発表されたクラシック・チューン。原曲にはMACCHOをはじめ、GIPPER、KOZ、そしてフックのコーラスにHI-D、ブリッジにはFoxxi misQが参加しているが、YZERRの指揮によって2025年にリメイクが実現した。が、この日まで、この”ミスラグ”のメンバーが勢揃いして楽曲をパフォーマンスする機会には恵まれなかった。YouTubeでのMV再生回数はすでに1800万回に届く勢いで、この4人が揃って歌う瞬間を待ち焦がれたファンは多いだろう。この機会を初めて現実のものにした¥ellow Bucksの、磁場としての強さを証明した瞬間とも言えるかもしれない。
ちなみに終演後、私が駅まで向かっていると後ろにいた男性たちが「あの4人が揃ったところ、テンション上がりすぎて記憶ない」と話しているのが耳に入った。それくらい、ヒップホップ・ヘッズにとっては待ちわびた瞬間であった。”ミスラグ”のメンバーがステージから去っていく中、YZERRが壇上に残る。「もう一発いいですか? 俺らと上に行こう!」と盛り上げながら「Higher - Remix」へ。これ以上ないほどにアリーナの熱量を高め、客席との一体感もピークに。
Photo by Daiki Miura
最後のMCパートでは、「本当はYGやファボラスも呼びたかったけど、3000万は高いって!」とアメリカからのゲスト不在についても触れ、「たくさんのパワーが集まったこのステージを生かすも殺すも全部、俺次第。いろんなものを背負ってここに立ってるってことっす」と話しながら、初の東京でのアリーナ公演までの道のりにまつわる内情を正直に吐露。ラッパーとしての覚悟を告げつつ、「俺の周り(の存在)が、俺に自信を持たせてくれる。一緒に戦っていきましょう」と伝え「俺は絶対にどこから来たか忘れない。俺は坂口和(わたる)。俺の生まれは、高山、岐阜、日本」と続けながら「Where Im From」を披露。
Photo by cherry chill will.


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