〈Colemine〉は、ヴィンテージ・ソウルを軸にソウルやファンク作品を数多くリリースしているレーベルで、ヴァイナルでのリリースにも強いこだわりを持ち、7インチ作品も頻繁に制作している。その中でもデルヴォン・ラマー・オルガン・トリオは明らかに異質な存在だ。また、〈Big Crown Records〉をはじめとする現行ヴィンテージ・ソウル系レーベルの作品群と比べても、彼らのサウンドは際立っている。
デルヴォン・ラマーの音楽は、60~70年代のジャズ、ソウル、ファンクに通じる空気感を持ちながらも、よりザラつきがあり、パワフルで、生々しさの次元が違う。こんなサウンドを鳴らすバンドは他に存在しない。さらに興味深いのは、その後に発表したスタジオ盤『I Told You So』(2021年)と『Cold As Weiss』(2022年)、そしてライブ盤『Live In Loveland!』(同年)でも、核となる個性はまったく揺らがないまま、それぞれ異なる表情を聴かせていることだ。そのあたりも、彼らが支持を集める理由のひとつだろう。
6月3日、ビルボードライブ東京で初来日公演を開催するデルヴォン・ラマーに日本初のインタビューを行った。決して饒舌なタイプではないが、その言葉はどれも自身の音楽性を的確に伝えるものばかりだった。
偶然から始まったオルガン人生
―ようやく来日公演が決まって嬉しいです。
デルヴォン・ラマー(以下、DL):俺たちも10年前くらいから行きたいと思ってたから「やっと!」という思いだよ。
―日本向けのインタビューは初めてだと思うので、基本的なことから聞かせてください。オルガンを演奏し始めたきっかけは?
DL:最初はオルガンじゃなかったんだ。中学以来、ドラムとトランペットをずっとやってきて、ある時、シアトルのオルガン・トリオでドラムを叩いてくれないかと言われ、その時初めて、教会以外でオルガンが演奏されるのを見たんだよ。子供の頃から、教会で牧師の奥さんが弾いてるのは見てきたけど、音楽にはそれほど興味もなくて。でもオルガンがあったことは記憶してた。
結局、ジョー・ドリア(Joe Doria)が率いるそのオルガントリオで、俺はドラムを叩くようになった。毎週、The Art Barというクラブで演奏してたんだけど、ある時、ドラマーが店にやってきて「ドラムを叩かせてくれ」と言ってきた。それで「だったら、代わりにオルガンを弾いてもいい?」とジョーに聞いたんだ。「いいよ」って言ってくれたから、オルガンの前に座り、弾き始めた。そしたらまるで昔からずっと弾いてきたみたいに、フットペダルもベースラインもソロも弾けてしまったんだ。特に頑張らなくても、練習しなくても、ごく自然に。その時以来、オルガンを弾き続けている。
―え? その前から、少なくともピアノくらいは弾くことができたんですよね?
DL:いいや。ドラムとトランペットだけだ。シアトル周辺のジャズバンドにいくつか参加してきたけど、担当はほとんどドラムだった。
―いきなりすごい話ですね。オルガンをやっていこうと決めたのはいつ頃ですか?
DL:2002~3年頃だったと思う。最初にオルガン・トリオで弾いて以来、オルガンを買おうと思い、Little Nickel (シアトルの広告誌)で探してたんだ。そこでHammond A100を見つけた。B3とほぼ同じで、キャビネットだけが違うタイプだ。でも、電話しようとしたら夜中の2時。「こんな時間に電話していいのかな?」と迷ったけど「まあ、いいか」と思ってかけてみた。すると相手はちょうど新居に引っ越して、パーティの真っ最中。オルガンが邪魔で、すぐにでも引き取ってほしいと言われた。
―なんというか、色々面白い出来事が重なって、気づいたらこうなってたという感じですね。
DL:ああ、すべて収まるべきとこに収まったというか。でもそのオルガンを手に入れたあとも、ギグのたびに毎回デッカいU-Haulのトラックを借りて運ばなきゃならないだろ。ギャラよりもレンタル代の方が高くついてしまったこともあった(笑)。それでもオルガンが弾きたかったんだ。
―ドラムとトランペットを元々やっていたことは、オルガン奏者としてのあなたに何か影響を与えたと思いますか?
DL:そりゃあるよ。トランペットは単音の楽器なので、メロディ感覚はそこで培われたと思う。要するに、どうやってメロディアスに演奏するかってことだ。一方でドラムはリズムがあるし、手足を独立させて同時にいろんなことをやらなきゃいけない。それはまさにオルガンに繋がる。
「ポケット」こそがグルーヴを生む
―これまでに特に研究したオルガン奏者はいますか?
DL:最初はスウィング、ビバップ、ジャズを演奏してて、結果的にそれは今、自分がやっていることなんだけど、当時は特に意識もしていなかった。知ってたのはジミー・スミスとかベイビー・フェイス・ウィレットといったスウィング系だけ。
当時、Comcastというケーブル会社で保守技術者の仕事をしてて、車で移動中にラジオでソウライヴがかかったんだ。その時初めて彼らを知り、「オルガン主体のバンドなのか?」と気になって調べ始めた。そしたらめちゃ良くてね。全員凄いんだが、特にオルガン奏者のニール・エヴァンスからは大きな影響を受けた。彼らを聴いたことで、自分がやろうとしていたことの方向が大きく変わったと思う。正直、そんなスタイルがあると知らなかったので、今のような弾き方になった出発点はまさにあの時だったと言える。
そこから他のオルガン奏者も聴くようになっていった。Dr.ロニー・スミス、チャールズ・アーランド、ジャック・マクダフ……でも一番の影響はなんといっても、Dr.ロニー・スミスだ。
―ソウライヴで特に好きなアルバムは?
DL:1stアルバム(『Turn It Out』)だね。「Steppin'」が入ってるやつだ。『Doin Something』も良かったね。彼らの場合、ライブ盤がとにかくいいんだ。同じ曲をやってもスタジオ盤とは違ってるところが好きだし、尊敬する。毎回ステージに上がって、ただ同じ曲を同じように演奏するのではなくて、時にはグルーブを完全に変えることもある。新曲と言っていいくらい、違う曲に生まれ変わらせるんだ。
―Dr.ロニー・スミスはどのアルバムが一番好きですか?
DL:たくさんあるけど、『Live at Club Mozambique』は特に好きだよ。あれは名盤だ。全員が最高の演奏をしている。ロニー・スミスのプレイにはすごくキャラクターがあって、いろんな感情が詰まってるんだ。
彼から学んだことの一つは、シンプルだけどメロディアスなプレイ。俺はメロディの大ファンだ。たくさん音を詰め込むような演奏はあまり好きじゃない。もちろんそれも悪くないよ。でも大事なのは”どう語る(弾く)か”じゃなくて、”何を語る(弾く)か”だ。そこが重要なんだ。オルガンでああいうふうに語れる奏者は、他にいない。
―オルガン・トリオのオルガン奏者というのは、ベース奏者の役割も果たす必要がありますよね。特に研究したベース奏者はいますか?
DL:レイ・ブラウンの大ファンだ。他にも、ロン・カーター、ポール・チェンバース。ジェームス・ジェマーソンのようなモータウンの面々、そして、キャロル・ケイ……その辺りをよく聴いたよ。ジェームス・ジェマーソンが弾く音には、間違った音なんて一つもないんじゃないかって思える! パターンも音もすべて完璧。それをたった1本の指でやってたっていうのもすごい。
正直なところ、自分が一番よく聴くのはベース奏者だ。音楽を聴いて、まず耳が行くのもベースだ。それはきっとすごくベースが好きだからであって、もしオルガン奏者になってなかったら、ベーシストになってたんじゃないかと思えるくらいだ。一番好きな楽器かもね。
―元々ドラマーだったから、ドラムにとって必要なベースの在り方をわかっている、というのもあるんでしょうか?
DL:ああ、ベースに関しては、俺はちょっとうるさいかもしれない(笑)。曲の中でベースがやたら動き回るのは好きじゃないんだ。それでは曲のフィーリングが削がれてしまう。そうではなく、ベーシストがしっかりグルーヴを作って、その”ポケット”に居続けるような演奏が好きだね。でも最近は、それができるベーシストは多くない気がする。だから、見つけると興奮するよ。ベーシストには一つのベースラインを弾き続け、それをずっとキープしてほしい。それこそが、俺にとっては音楽を前に進める力だからね。
―あなたのトリオはグルーヴが核にあると思います。あなたにとって理想的なリズムセクションが演奏している楽曲を、いくつかリストアップして貰えますか?
DL:ナイト・ライターズ(The Nite-Liters)っていうバンドがいるんだけど、彼らは無駄に動き回ったりせず、グルーヴのポケットを固守している。ミュージシャン全員が凄腕揃いだ。あとはソウル・トルネードズ(The Soul Tornadoes)。彼らの「Hot Pants Breakdown」はDマイナーのグルーヴで、ベーシストはそのグルーヴを最初から最後までずっと弾き続けている。同じパターンの繰り返しだ。ブリッジが2回出てくるが、基本はただのグルーヴ。それでも全然飽きないんだよ。そうなるのは、ポケットに全員がっちりはまっているからだ。それが曲を前に進めていく。グルーヴを生み出せるかは、ポケットがすべてなんだ。
ミーターズやヒップホップからの影響
―ハモンドオルガンは特殊な楽器で、ドローバーやレスリースピーカーを使うことでエフェクトを活かした演奏ができますよね。そこについてはどう考えていますか?
DL:俺たちの音楽を聴けばわかると思うけど、俺が一番使うのはクラシックなジミー・スミスのサウンド。あのセッティングが好きで、ほとんどの曲であの音色をそのまま使っている。特にゴスペルにはドローバーでしょっちゅう音色を切り替えて、面白いサウンドを出す奏者もいるけど、正直、俺にはああいうことができない。バンドの連中からは「世界で唯一、ゴスペルが弾けないオルガン奏者」とからかわれているよ(笑)。実際どういうわけか、俺にはゴスペルが理解できないんだ。ゴスペルだけは聴いても聴こえてこない。だからちゃんと学んだこともない。
―それはオルガン奏者としてすごく特殊ですね。
DL:もともと自分はジャズ・プレイヤーとして音楽を始めたし、今もそうだ。言ってみりゃ「plug and play」タイプの奏者なんだよ。つまり「電源を入れて弾く」だけ。使うのは3種類くらいのセッティングだけ。それ以外はほとんど触れない。だってその音が気に入ってるんだから、わざわざ変える必要もないだろ?
―とはいえ、ハモンドオルガンには独特の奏法や機能がありますよね。そこにも魅力を感じているんじゃないですか?
DL:そりゃあるよ。ハモンドは他のどんなオルガンとも、どんな楽器とも違う。やれることはたくさんある。超アグレッシブなサウンドも出せるし、ロックみたいにディストーションをかけることもできる。ソフトに美しいバラードを弾くことも、めちゃくちゃパーカッシヴにもなる。そういうハモンドならではの特徴的な音は、他のどんなオルガンでも出せないね。弾きようによっては、どんな音も作り出せるところがハモンドの面白いところだよね。
―世代的にヒップホップも聴いていたりしますか? 実際、あなたの音楽からはヒップホップの影響も感じられます。
DL:もちろんさ。俺には4歳年上の兄がいる。兄貴は15歳くらいの時からアルバムを買うようになり、小さなドラムマシンやサンプラーでレコードをサンプリングしてたんだ。だからヒップホップは、俺の人生でもずっと大きな存在だった。『ビート・ストリート』も『クラッシュ・グルーブ』も子供の頃に映画館で観たよ。母親がソウルやブルースやゴスペルのレコードをたくさん持っていて、まずはその影響を受けた。その次に来たのがヒップホップだ。80年代半ばの話だね。兄貴はラッパーで、今もプロデューサー兼ビートメイカーとして活動しているよ。
―特に好きなのは?
DL:エリックB&ラキムの大ファンだった。『Paid In Full』はオールタイムフェイバリットと呼べる1枚だ。もちろんRun DMCも大好きだった。あと日本で知られてるかわからないが、ダス・エフェックス(Das EFX)。あの連中がシーンに登場した時は大きな衝撃だった。あんなのは聴いたことがなかったよ。当時は誰もあんなふうにはラップしてなかった。今も聴くくらい大好きだ。
―ヒップホップの楽曲でサンプリングされているソウルやファンクなども、掘り下げて聴いていたのでしょうか?
DL:正しい発音がわからないんだけど、リビー・シェリフ?
―ラビ・シフレ(Labi Siffre)ですね。
DL:それそれ!!エミネムの「My Name is」にサンプリングされた曲(「I Got The…」)が好きなんだ。ブレイクビーツにも好きなものはたくさんあるよ。(JBのドラマー)クライド・スタブルフィールドのドラムをみんなサンプリングしてたからね。兄貴がしょっちゅうレコードをサンプリングしていたし、オリジナル盤を持っていたから、それで俺も知ったんだ。
―オルガンやファンクでいうと、90年代以降に出てきたモダン・レトロ・ソウルやソウル・リバイバルのバンドも聞いていましたか?
DL:ああ、もちろん。ポエッツ・オブ・リズム(The Poets of Rhythm)は知ってるかな? 大ファンだった。
―例えばザ・ダップ・キングス、ドラン・ジョーンズ、レオン・ブリッジズあたりは聞いてましたか?
DL:うん! ドラン・ジョーンズはバンドの連中もみんな友達だ。そこら辺は全部聴いてる。俺が今のバンドをやる前にMegatronというバンドをやってた時、シャロン・ジョーンズ&ザ・ダップ・キングスのオープニング・アクトを務めたことがあるよ。パシフィック・ノースウェスト(ワシントン州などUS北西部)のツアーだったね。
―あなたのトリオはミーターズやブッカーT&ザMGsによく例えられると思うのですが、その辺はもちろん好きですよね。
DL:当然。ミーターズは大好きなグループの一つだし、アート・ネヴィルのオルガン・プレイは最高さ。ブッカーT&ザMGsも(ハイ・レコーズのプロデューサー)ウィリー・ミッチェルも俺の演奏スタイルに大きな影響を与えていると思う。具体的に何なのかは言えないが、とにかくファンキーなんだ。ミーターズのグルーヴはめちゃくちゃソリッドでクールでタイトで、全てが噛み合っている。自分にとっての基準と言えるような存在だね。
実は最近、一番夢中になっているのはファンクなんだ。ネットでレアなファンクのシングル盤を見つけるのが何よりの楽しみだよ。ほとんど誰も知らないグループとか、アルバム1枚、シングル1枚しか出してないようなバンドを見つけ出して、楽しんでるよ。
「機械じゃない」音楽を目指して
―デルヴォン・ラマー・オルガン・トリオの作品は、サウンドの響きや音色、質感も特徴のひとつだと思います。録音やミックスに関してのこだわりはありますか?
DL:俺たちがこれまで出したアルバムは、全てザ・ポリリズミックス(The Polyrhythmics)というバンドのベーシストのジェイソン・グレイ(Jason Gray)がレコーディングしてくれている。ジェイソンはサウンドを聞き分ける耳がすごくいいんだ。基本、彼の判断に任せていて、俺自身からは注文していない。唯一、言ったことがあるとすれば「全員がスタジオで集まってライブをしてる感じの音にしたい」ということだけ。
―ほぼお任せなんですね。
実際、俺たちのレコーディングはいつだってそういう録り方だ。スタジオに集まり、全員がお互いのすぐ隣で演奏している。セパレーションはないから、当然ミスも音漏れもそのまま残る。エディットもしない。オーバーダブもなし。一度だけタンバリンを重ねたことがあるけど、その一度だけ。基本は3人がスタジオで演奏する、ただそれだけだし、俺自身もそういうサウンドを求めている。リヴァーブをたくさんかけたり、わざと古い音に聴こえるようなエフェクトを使う、ってこともしていない。楽器の自然な音を鳴らしたいんだ。それが、これまでのレコーディングすべてに関する俺らのアプローチだよ。
1stアルバム『Close But No Cigar』(2016年)、2ndアルバム『I Told You So』(2021年)
―アルバムを聴いていると、ベースやバスドラムが随分低いところで鳴っていますよね。どう鳴らすかこだわりがあるように思ったんですが。スタジオでそういうことは考えてないんですか?
DL:考えてないね。録音についてはエンジニアであるジェイソンに全て任せている。俺は全体のバランスを確認し、ギターが大きすぎないか、オルガンがうるさすぎないか、そういうチェックだけ。音色そのものに関しては、全部ジェイソンに任せているかな。
―彼が音を調整することもある、ということですね。
DL:ああ、そうだ。
―ライブ盤も過去に出してますよね。スタジオ盤もかなりライブ的に録っているということですが、ライブ盤とは違うという意識はあります?
DL:ははは(笑)。そこは違う部分もある。さっき、すべてのアルバムをジェイソンがミックスしたと言ったけど、例外が2枚のライブ盤だ。『Live At KEXP!』はKEXP(ラジオ局)、『Live In Loveland!』は〈Coalmine〉(レーベル)のスタッフがミックスした。でも基本的な考え方は一緒だね。俺たちがほしいのは、ライブみたいに聴こえる音。最初から最後まで、切り貼りやコピー&ペースト、あっちのものをこっちに動かしたりとかそういうことは一切していない。俺たちのアルバムは聴けばわかる通り、ミスだらけだろ?(笑)。それでいいのさ。そっちの方がリアルな音楽だ。俺たちは機械じゃなくて、リアルな生身の人間だ。間違いも犯すし、それを音楽に映し出したい。完璧でなくていいんだ。
―あなたはこれまでの作品を、7インチも含め、すべてヴァイナルでリリースしています。ヴァイナルへのこだわりはありますか?
DL:それはあるね。すべてのアルバムを、CDとデジタルも含めて全フォーマットで出しているけど、ヴァイナルには力を入れているよ。ヴァイナルが今また主流になってきていて、ライブ会場ではCDよりずっと売れるしね。俺自身も昔からヴァイナル派だから嬉しいよ。ヴァイナル以上にいい音はないと思うから。
―音楽を作っているときに、ヴァイナルにすることを意識しますか?
DL:うん。でも考えるのは長さだけ。片面に入れられる時間は決まっているからね。特にシングル盤は、4分~4分15秒に収めるのが望ましい。それ以上になると音質が落ちてしまう。だから、シングルとしてリリースしたい曲に関しては、4分をあまり越えず、4分あたりになるようにしてるよ。意識するのはそのくらいだね。
―現時点の最新作である『Cold As Weiss』は、これまでと比べてどんなアルバムだと言えますか?
DL:デルヴォン・ラマー・オルガン・トリオの歴史を振り返ると、「ドラマーがしょっちゅう替わっている」と思われているんじゃないかな。でも、実際はそうでもないんだ。パーマネントなドラマーは初期のデヴィッド・マクラウ(David McCraw)と、2020年から参加しているダン・ワイスの二人だけだ。それ以外のドラマーはツアーのみのメンバーであって、パーマネントなメンバーじゃなかった。ネットで俺たちが『スパイナル・タップ』みたいだ(※映画に出てくるバンドのドラマーが次々と奇妙な事故で亡くなり、メンバーが頻繁に入れ替わる)と言われているのは、事実とは違うんだよ。
『Cold As Weiss』を作るとき、ダンが正式メンバーだったので、そのことを示す意味もあって彼のラストネーム(Weiss / ワイス)にちなんだタイトルがついた。それまでのアルバムとサウンド的に違うのは、これまでとは違うレコーディング・テクニックで作ったアルバムだからだ。
もう一つ大きかったのは、2020年はコロナ禍ですべてが止まり、ライブができなかった。その間、ずっと曲を書いていて、たくさんの曲が集まったんだ。3人全員で書いた曲が、他のアルバムよりも多かったし、全部で28~29曲くらい録ったよ。『Cold As Weiss』に入らなかった残りの曲は、今後順番にリリースしていく予定だよ。
ダン・ワイスのドラム演奏をフィーチャーした映像
―最後に、あなたが活動しているシアトルのソウル/ファンク・シーンの特徴を教えてください。
DL:過小評価されているように思うけど、実際にはバンドもたくさんいる。ザ・ディップ(The Dip) もトゥルー・ラヴ(True Loves)もシアトル出身だ。よくよく聴いてみると、クールな音楽やグループがたくさん生まれていると思う。いわゆるアンダーグラウンドってやつだね。ぜひシアトルにも注目してほしいね。驚くような音楽をたくさん産んでいるから。
―自分の音楽にシアトルっぽさを感じたりしますか?
DL:ああ。俺たちはいろんなタイプの音楽を取り入れてきた。単なるジャズじゃないんだ。ソウルだけでもないし、ファンクだけでもない。そのすべてだ。そして、大きな影響源の一人として(シアトル出身の)ジミ・ヘンドリックスがいる。俺はジミヘンの大ファンだ。ファンキーなグルーヴのなかには、ロックギターの要素もあるんだ。ジミヘンの音楽性そのものもファンキーだったしね。それだけじゃない。俺たちにはニルヴァーナとかグランジ系からの影響もある。曲の途中にパール・ジャムのフレーズをちょっと弾いたりすることだってあるんだ。
デルヴォン・ラマー・オルガン・トリオ来日公演
2026年6月3日(水)ビルボードライブ東京
1stステージ 開場/開演:16:30/17:30
2ndステージ 開場/開演:19:30/20:30
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