華僑や華人は世界中に多数いるが、彼らは「中国人は海外で歓迎されていないのでは」と感じることがあるようだ。海外で日本人を自称する中国人がいるというのも、そのためかもしれない。
中国の動画サイト・西瓜視頻は22日、スペイン在住の中国人が「スペインでは中国人は歓迎されていない気がする」と主張し、その理由を紹介する動画を配信した。

 配信者は、スペインに移住して十数年経つという中国人女性だ。この女性は、スペインに来てから「中国人はスペインで人気がない」と感じるそうで、その理由を分析している。その1つが「起業する中国人が多く、しかも勤勉に働くから」だという。一年中休まず朝から晩まで働くおかげで成功しているので、地元の人々に「嫉妬されている」としている。

 もう1つの理由は「地元メディアの報道」で、スペインメディアは中国の悪いところばかり報道している印象があるとした。例えば、「中国人は犬を食用にする」と批判されたことがあるそうだが、それは地元メディアの報道のせいだったという。それで、ネガティブな情報を大げさに伝えて、中国人の人気を落としていると不満そうに伝えている。

 動画を見た中国人視聴者の反応を見てみると、「中国人は海外で人気がない気がする」という点に賛同する人が多い一方で、理由に関しては「民度のためだ」と自戒する人が目立った。

 海外で中国人が「ルールを守らない」から嫌われたとの指摘が多く、勤勉という理由についても「もっと勤勉な日本人が嫌われないのはなぜ?」と質問する中国人ネットユーザーもいた。また、「365日休まず働く中国人」を美談にする配信者に疑問を呈する人もいた。ある人は「お金があれば安心できるという勤労が骨にまで染みて久しい。
悲しくて気の毒で滑稽な勤労だ」との見方を披露しており、中国人の間でも意識に変化が見られているようだ。

 実際にスペインの人々が中国人をどう見ているかは分からないが、少なくとも中国人自身は外国人にどう見られているかが非常に気になるようだ。これも、海外旅行が増えて自分たちを俯瞰的に見られるようになったためかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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