上海証券取引所のメインボードへの上場を目指す、天津金海通半導体設備(603061/上海)が2月20日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。1500万株を発行予定で、公募価格は58.58元。
同社は2012年設立の民営企業。半導体チップ設備の研究開発、生産、販売を主業務としている。IC(集積回路)のテストと仕分けを行うテストハンドラー分野に特化しており、中国大陸のほか、台湾、欧米、東南アジアなどの世界市場に向けて業務を展開。同社製品の主要技術指標や機能は世界先進レベルに到達しており、これまで輸入に大きく依存してきた中国国内における半導体生産関連設備の国産化に貢献している。
主な顧客は米アムコアテクノロジー、シンガポールUTAC、台湾チップモス、米ブロードコム、ルネサスエレクトロニクスなど中国内外の著名総合半導体企業(IDM)、半導体実装・テスト企業、半導体設計企業、情報通信企業、中国国内の著名研究機関、教育機関など。海外の大手メーカー製品が大きなシェアを占める中で、性能、技術開発、顧客、アフター・サービスなどの強みを活かして中国の業界内で主要な地位を確保し、さらに中国市場、海外市場でのシェア拡大を目指す。
22年12月期の売上高は4億2601万元(前期比1.39%増)、純利益は1億5393万元(同0.14%増)。23年1~3月期の業績予測は売上高は1億600万~1億1100万元(前年同時期より小幅な増加)、親会社株主に帰属する純利益は3700万~3900万元(前年同期比4.90~10.14%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)