浙江省寧波市をさまようホームレスが「イケメンすぎ」たことで話題となり、中国国内のみならず日本や台湾、さらにはイギリスのメディアまでが取り上げまでの騒ぎに発展した。「もうそっとしておいてやれ」という声をよそに、彼にまつわる話題は泉のごとくわいてくる。


 そんなイケメンホームレスの「犀利哥(目つきの鋭いアニキ)」に今度は複数の香港映画監督も食指を伸ばしているという情報が飛び出した。中国新聞社が7日、台湾・香港メディアの報道を引用する形で伝えた。記事によれば、彼のスタイルが映画向きであることや、彼にまつわるストーリーが映画にぴったりであることなどがその理由のようだが、中でもジェフ・ラウ(劉鎮偉)監督は「世捨て人の格好をした絶世の達人という設定でコメディ映画を作れば売れるんじゃないか」と具体的なプランを提示したという。

 騒ぎが大きくなる中で、彼の本名と出身地、家族構成も明らかとなった。年齢は34歳、実家は江西省にあり、妻と2人の息子がいるという。一連のニュースを見て「兄貴に違いない」と名乗り出た弟が、実の兄であることを確認した。弟の話によれば、11年前、寧波に出稼ぎに行ったきり行方が分からなくなっていたそうだ。かくして保護された彼は、母親らとともに実家に帰ることになった。

 中国新聞社は8日、江西省にある実家に11年ぶりに里帰りする様子を伝えた。母親の膝で寝る彼を乗せたバスが実家のある村に着くと、村長や村民らが入り口で出迎え、何かのお祭りのように爆竹が盛大に鳴らされたという。実家のリビングには彼の妻と父親の遺影が飾られていた。2人は去年、彼を探していた道中で車にはねられ亡くなったとのことだ。
遺影を見た親族が泣き崩れる中、彼は表情を変えることはなかったという。

 彼はその後、11歳と10歳の息子2人と対面した。彼は長男の名前は覚えていたが、二男の名前を呼ぶことができなかったという。父親の記憶がないであろう2人の息子は、父親が帰ってくると聞いて大いに喜んでいたという。

 世間に騒がれたことによって11年間の放浪生活にピリオドが打たれた「犀利哥」。離ればなれになっていた親子が感動の対面を果たしたわけだが、彼自身がこうなることを望んでいたかどうかは、本人にしか分からない。(編集担当:柳川俊之)

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