郭美美が新浪微博で何回も自分の別荘、高級車などを写真で公開したことで、自分の富裕を見せびらかしていると非難を受けた。「赤十字会」の「総経理」がそんなにお金持ちであれば、そのお金の出所について疑問を抱かずには居られなくなった。「私たちは赤十字会に寄付したお金はどうなったのだろう」という疑問の声にも一理ある。
その後、中国赤十字会は二度も声明を発表して「郭美美の富裕」と赤十字会は何の関わりもないと説明した。郭美美本人もそう言い張っている。赤十字会と郭美美が何度も声明と釈明をしたにもかかわらず、中国ネットユーザーの赤十字会に対する疑問と真相追及の強い願望は消えなかった。
あるネチズンは自分のブログに「郭美美の真相が明らかにならないので、出勤する気分になれない」を書き込んだ。それから一時期「気分になれない」が流行してしまった。「ご飯を食べる気分になれない」「町を歩く気分になれない」「ダイエットする気分になれない」「結婚する気分になれない」などだ。確かに、赤十字会の声明と解釈も「聞きたい気分になれない」という一部のネチズンの気持ちももっともだ。
「気分になれない」という言葉は、風刺の意味も混じっているが、 不透明な事実の真相に対する不満と無力感の吐露であるのは間違いない。赤十字会に確かに落ち度があったかどうかよりも、赤十字会のような公的機関に対する国民の不信感こそ見逃すことのできない大きな社会問題である。
前に話題に上がった「万元食事費事件」で赤十字会はイメージダウンした。ネチズンは赤十字会が不祥事を起したのではないかと疑わしく思う気持ちもある。もし赤十字会に不祥事がないのであれば、声明だけでは物足らない。赤十字会の運営はもっと透明な、信頼できるものにならなければならない。また、赤十字会は慈善機関としてのイメージアップにも尽力しなければならない。(編集担当:祝斌)
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