歴史の問題は、しばしば政治や外交のカードとして利用される。各国の歴史認識は、自国の主義や立場を反映したものであり、解釈を巡る国家間の争いはそう簡単に解決できるものではない。
その点、市民レベルによる歴史の議論は、政府レベルよりも柔軟性があり、様々な見方が存在しうる。歴史教科書に対する視点もそうだ。
 
 中国メディア・今日頭条は14日「日本の教科書に書かれた中国の歴史 われわれのことが深く研究されているのに、われわれは彼らのことをよく知らない」とする記事を掲載した。記事は、日本の歴史教科書や資料集に掲載されている、各時代における世界や中国の勢力地図などを紹介。教科書では商・周の時代から近現代に至るまでの中国史が仔細に記述されていることを伝えた。
 
 また、「注目に値する点」として、「明朝の対外関係において『倭寇』がしっかり記載されている」、「18世紀の清朝におけるアジアの地図では、漢族と非漢族の居住地域が色分けされている」、「北伐や長征についても触れている」、「南京虐殺事件という言葉が用いられている」という4つの事柄を挙げている。記事は、近代の記述を含めて、日本の歴史教科書における中国史の記述に少なからぬ驚きと感心を覚えたようである。
 
 中国のネットユーザーからは「日本は土地柄、危機教育がわが国よりはるかにしっかり行われている。だから、相手を細かく研究するのだ」、「われわれの歴史教科書は薄すぎる。中国の歴史を理解しようがない」、「中国の教科書には、元・清という2つの異民族王朝によって中国の領土が拡大したことが書かれていないが、日本の教科書には書かれている」、「倭寇や近代の中国侵略を逐一記述している日本は、やっぱり歴史を尊重していると思う」といったコメントが寄せられた。
 
 また、あるユーザーは「ある日本人と中国の歴史について語り合ったら、彼の半分も知らないことに気づいた。くれぐれも日本人と中国の歴史について話さない方がいい。
彼らは本当に知り尽くしているから」という経験談を披露している。日本には中国史が大好きな人が結構いる。彼らの博識ぶりに他の日本人が途中でついていけなくなるのはともかく、並の中国人でも恐れをなすというのはちょっと驚きだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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