中国メディア・今日頭条は8月30日「82年間売れ続け、中国でも年間10億本売れる この小さな飲み物はどうして衰えを知らないのか」として、日本発の著名な飲料とそのメーカーについて紹介する記事を掲載した。

 紹介されたのは、中国でも「養楽多」として広く知られている乳酸菌飲料のヤクルトだ。
記事は「他人が新しいもの開発し、速度を求め、際限なく販売ルートを拡充しようとするなか、ヤクルトは従来のスタイルを守り続けている。それなのに、日本でも負けない、韓国でも負けない、台湾や香港でも安定したマーケットを持っている。中国では年間10億本売れている。そして世界の33カ国・地域にその名を轟かせているのだ。誠実な商業精神が、ヤクルトを82年生存させるとともに、100ミリリットルの赤いボトルを世界の人気商品たらしめているのだ」と論じた。

 また、ヤクルトは激しい競争の中で家庭を単位とする市場の潜在力を重視しており、トレーニングをした専門の「ヤクルトレディ」が商品を直接家庭に届ける販売スタイルを採用していると紹介。このスタイルは日本のみならず、ブラジルや東南アジアでも成功しており、今後中国においても有望な販路の1つになる可能性があるとした。そして、会社は「ヤクルトレディ」に対して「あなた方の仕事は単に清涼飲料を売ることではなく、健康の理念を得ることである。われわれが従事しているのは健康産業であり、ヤクルトを売ることは健康を売ることである」と指導すると説明。これがヤクルトの経営戦略の原点であると伝えた。

 記事は「日本では雪印ほど強い技術リソースを持っておらず、韓国では南陽乳業ほど強い力がなく、台湾では味全ほどの強い資金リソースがなく、中国大陸では蒙牛や伊利のような草原文化を持っていない。それなのにヤクルトが各地で成功しているのには道理がある。
浮ついた工業・情報化の時代において1つのことに専念し、1つの製品を磨き上げ、1つの業界のリーダーとなる。急がず弛まずの職人気質が、82歳になるヤクルトの奇跡を作り上げてきたのだ」と結んでいる。

 ヤクルトにとって来年は何かと節目の年のようだ。「ヤクルト」の商標登録80周年、「ヤクルトレディー」による販売開始55周年、現行のプラスチック容器導入50周年、「ミルミル」発売40周年をそれぞれ迎える。とくに容器と「ヤクルトレディー」には、その歴史の長さに驚きを禁じ得ない。そしてまた、2020年にはヤクルト球団創設50周年を迎える。これも、ヤクルトの安定した経営を裏付けるものと言えそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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