セブン-イレブン・ジャパンは、課題となっている客数の回復に向け、価格戦略と構造改革を一体で進める。阿久津知洋社長は決算会見で「客数の課題は大きな問題」との認識を示し、サプライチェーン全体の見直しによる原価抑制に取り組む考えを明らかにした。


 客数はコスト上昇に伴う価格改定等の影響もあり、足元で伸び悩む状況が続く。従来のように商品価格へ転嫁するだけでは客数減少を招く構造にあり、「サプライチェーン全体で原価を抑える仕組みづくりが不可欠」との認識を示す。

 具体策として、製造・物流体制の見直しを進めている。北海道では、従来1日3回だった製造・配送をそれぞれ2回に削減する「製造2便制」を導入。鮮度延長技術の活用により販売時間を確保しつつ、デイリーメーカーの工場労務費や物流コストの低減につなげている。今後は可能な地域から順次拡大する。

 こうした取り組みで生まれた費用削減効果は、まずデイリーメーカーや物流側の収益改善につなげている。その積み重ねによって原価抑制を図り、次の段階で店頭価格への反映につなげる考えだ。

 阿久津社長は「調達、製造、物流、店頭まで含めて構造を変えなければ実現できない」と述べ、小手先の値下げではなく構造改革の必要性を示した。

 同時に商品戦略の見直しも進める。店内調理による出来立て商品など高付加価値商品の強化に加え、日常的に利用しやすい価格帯の商品も拡充、「高付加価値とコストパフォーマンスの両立」で来店につなげる。

 ターゲット別の商品開発にも踏み込み、シニア層や若年層など従来取り込みきれていなかった顧客層への対応を強化する。
利用シーンや価値観の多様化に合わせ、狙いを絞った商品提案で客数回復を図る。客数は直近で改善の兆しも見えており、構造改革と商品戦略を両輪に回復を目指す。

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