◆米大リーグ ガーディアンズ10―5オリオールズ(21日、米オハイオ州クリーブランド=プログレッシブフィールド)
オリオールズ・菅野智之投手(35)が21日(日本時間22日)、敵地・ガーディアンズ戦で後半戦初登板。巨人時代にはなかった口ひげをたくわえた姿で先発したが、3回2/3を6安打4失点(自責3)で降板し、6月20日(同21日)の敵地・ヤンキース戦と並ぶ今季最短KOとなった。
オールスターブレイクを挟んで、中10日で上がったマウンド。初回の投球前に3点の援護をもらったが、いきなり無死一、二塁のピンチを背負うと、3番・ラミレスには真ん中付近に甘く入った93・8マイル(約151キロ)直球を痛打され、右翼席へ同点3ランを献上。4月に抑えられた“菅野対策”として、両打ちを含めてスタメン9人に左打者を並べたガ軍打線に立ち上がりからつかまった。
2回は先頭からの連打と四球で無死満塁とされ、動揺したのか、2番・マルティネスへの3球目を投げた後にはピッチクロック違反もあった。それでも、マルティネスを二飛、初回に被弾したラミレスを三飛、4番・マンザードを投ゴロに打ち取り無失点で切り抜けた。2点リードとなった3回は2死から四死球で一、二塁とまたも得点圏に走者を背負ったが、9番・ネーラーをスイーパーで見逃し三振に仕留めた。4回も2死から味方の失策と四球で一、二塁。ここでホーム方向を指さし、マウンドに来た投手コーチらと通訳を介して話し込む場面も。しかし、5番・サンタナに右前適時打を食らって1点差となったところで交代が告げられた。
チームは1点リードの5回に再び追いつかれ、6、7回と失点を重ねて結局大敗。敵地でカード初戦を落とした。
巨人からメジャー移籍1年目の菅野は前半戦は開幕からチームで唯一先発ローテを守り、18試合で7勝5敗、防御率4・44。6月以降は疲労などから打ち込まれる試合もあったが、つかの間の球宴休みはゴルフなどで気分転換し「後半戦もしっかり完走するだけ」と話していた。
一方、オリオールズは後半戦も1勝3敗と低調。44勝55敗の借金11でア・リーグ東地区最下位に低迷している。MLB公式サイトでは今後売り手に回ると予想され、菅野もトレード要員として名前が挙がっているが、「それは自分でコントロールできないこと」と本人は冷静。トレード期限となる7月末までの登板は残り1試合の見込みだ。