◆第107回全国高校野球選手権静岡大会▽4回戦 藤枝明誠7―0清水東=7回コールド=(22日、浜松球場)

 ノーシード校同士の対戦は、藤枝明誠が7―0で清水東を7回コールドで下して2年ぶりに8強入りした。

 両校無得点で迎えた5回に、背番号18の1年生・中川瑛太中堅手が突破口を開いた。

先頭で死球で出塁。犠打と左前打で1死一、三塁となり、9番・筒井結斗投手(3年)がスクイズ。投前に転がったが、足から滑り込んだ中川が捕手のタッチをかわしながら左手でホームに触り、判定はセーフ。大きな先制点となった。

 これで打線に火がついた。連打とスクイズで3―0として清水東のサブマリン右腕・疋田をKO。捕逸と敵失でさらに加点し、2死一、二塁で再び打順が回った中川が左翼線へ落として6―0。次打者も適時打を放ち、計12人攻撃で一挙7点を奪って勝負を決めた。光岡孝監督は「いい投手なので、取れても1、2点だと思っていた。うれしい誤算です」と、予想外の大量点に笑顔を見せた。

 好走塁の中川は「足には自信があります。きわどいタイミングでしたが、タッチをかわして滑り込んだ。

先制できてうれしかった」と振り返った。今春は初戦で敗退して県大会に出られなかったチームが、シード校の磐田南を倒すなど快進撃を見せて、2017年以来の甲子園まで、あと3つ。中川は「先輩たちと長く一緒に野球をやりたい」と今後の戦いを見据えた。(里見 祐司)

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