ウエスタン・リーグくふうハヤテの鈴木将平外野手(27)=静岡高出身=がこのほど、しずおか報知の取材に応じた。8年間在籍した西武を昨季退団し、今季はNPB復帰を目指して地元チームでプレー。

今月末に迫るNPB支配下登録の期限を前に、心境を明かした。

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  ファームリーグの後半戦は25日に始まり、今季支配下登録でNPBに復帰できるリミットが迫ってきた。

 「まずは目先の目標として、7月まで走り抜けるという気持ちでやってきました。引き続き、そこに合わせて全力を尽くしたい。ただ最近は打席で焦りが出ているので、精神面もコントロールしていかないといけないと思っています」

 ここまで70試合に出場し、打率3割を超えた時期もあったが、現在は2割8分7厘。それでもリーグ2位につけている。

 「体は動けているので、なおさら(NPB復帰を)諦めきれない。あとは打率を伸ばしていって、自分がズバ抜けた存在になっていかないといけない」

 昨季、西武を戦力外となり、環境が激変した。以前は2時間までだったバス移動が10時間かかることも。他球団のように相手投手の詳細なデータが手に入らないため、自ら動画を探し、少しでも情報を集める日々だ。

 「データがない分、試合の中で打ち方を変えたり、その都度調整していくほかない。その分、試合での修正能力はついたと思います」

 地元ファンは熱心に声援を送ってくれるが、ハヤテで終わるつもりはない。

27歳は着実に成長している。

 「西武時代は右翼線へ引っ張る打球が少なくて、相手にとっては守りやすかったと思います。今は打席での待ち方などを変えたりして、全方向に打球を飛ばせるようになりました」

 若手主体のチームで芽生えた思いもある。

 「野球をやっている時間が長かった分“背中で語る”じゃないですが、早く来て練習をしています。年上の方なので、チームを引っ張ったり、リーダーになれるようにというのはある種の挑戦かもしれません」

 ◆鈴木 将平(すずき・しょうへい)1998年5月20日、富士市生まれ。27歳。静岡高では1年夏、2年春夏に甲子園に出場し、2年春は全3試合で安打を放ち8強入りに貢献。2016年ドラフト4位で西武入団。NPBでは昨年まで通算252試合に出場し、打率2割2分5厘、2本塁打、43打点。175センチ、80キロ。左投左打。

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