◆第107回全国高校野球選手権千葉大会▽準決勝 市船橋10―0中央学院=5回コールド=(25日・ZOZOマリンスタジアム)
3点リードで迎えた4回無死一塁、市船橋の先発・諸岡杜和(とわ)投手(2年)は中央学院主将で4番の佐藤佑人捕手(3年)を内角真っすぐで見逃し三振を奪った。「捕手のサイン通り、理想のボールを投げて三振を取れた」とこの日のベストボールで流れを渡さなかった。
準々決勝で春の王者・専大松戸を倒した中央学院を相手にストライク先行のピッチングで5回完封。女房役の花嶋大和捕手(3年)も「球は走っていた。諸岡の投げっぷりを全面に引き出して」とマリンスタジアムで快調に、波にのった投球をみせた。
市船橋は全国高校サッカー選手権で過去5度優勝。数多くの日本代表選手を輩出しているサッカーの名門校だが、右腕は「サッカー部には負けたくない」と明かし、「自分の心の中では野球部が一番だぞと思っている」と力を込めた。
この日は市船橋のチャンスになると爆音の「市船ソウル」が。諸岡も4回無死一、二塁から内野安打を放ち、チャンスメイク。「市船ソウルが流れると、点取るぞという雰囲気になる」と応援も力にした。
昨年は決勝で木更津総合に延長10回タイブレークの末に敗れた。「今年こそ甲子園」と意気込んだ諸岡。2年生右腕の好投でチームを3年ぶり7度目の夢舞台へ導く。