◆JERA セ・リーグ 広島1―5巨人(26日・マツダスタジアム)

 リチャードは、まず守備の入りが良かったね。2回1死二塁から2者連続で、三ゴロをきっちりさばいた。

しっかり足が動いていて、軽快に見えた。野手にとって、試合での守備の入り方は非常に大事。ボールのさばき方を見て、体調の良さを感じたよ。

 7回の右翼フェンス直撃の二塁打は、ちょっと異次元だった。もちろん持ち前のパワーもあるんだけど、体にキレがあってしっかり動ける状態にあるから、バットのヘッドが走る。逆方向でも、しっかりボールを押し込めた。だから、ボールが切れてファウルにならなかった。体のキレがないと、あれはファウルになっていた。

 本人がヒーローインタビューで「次の打者につなげる意識」と語っていたけど、打球方向を見ても、つなぐ意識があったよね。わがままにホームランを狙ってたら、あの一打は生まれていない。勝負どころで、ああいう打撃を見せてくれるんだから、采配が当たったよね。ゲームに慣れることで、打つ確率が上がっていくことを願っているよ。

(スポーツ報知評論家・高木 豊)

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