◆パ・リ-グ 日本ハム5―0ロッテ(26日・エスコンF)
湧き上がる高揚感に笑みがこぼれた。日本ハムの二刀流ドラ1・柴田獅子(れお)投手(19)は3回無死、宮崎を二直に仕留めるとグラブをたたき、白い歯を見せた。
圧巻の39球だった。直球23球中21球が150キロ以上。最速は153キロをマークし、3奪三振。「通用するか未知数だったので、初心に戻って真っすぐ勝負」と初回は全8球直球で3人斬り。「ファウルと空振りの反応がよかったので、手応えを感じた」と収穫も手にした。
今季は2軍で8登板、防御率2・31、11回2/3で16奪三振を記録。打者では打率1割5分6厘、2本塁打で、昇格した。
同じ二刀流の先輩・大谷は、1年目の13年5月23日のヤクルト戦(札幌D)で投手デビューし、5回86球6安打2失点で勝ち負けはつかなかった。「本音を言うとまだまだ投げたかった。次は勝ちがつけられるように」。今後はいったん抹消となる見込みだが、大谷の背中を追う19歳が、北の大地で大きな一歩を踏み出した。(川上 晴輝)
◆柴田 獅子(しばた・れお)2006年4月18日、福岡・飯塚市生まれ。19歳。