◆JERAセ・リーグ 阪神2―0DeNA(26日・甲子園)

 佐藤輝はチームが苦しいときに助けてくれる「真の4番打者」になってきた。6回の26号ソロは値千金だった。

初回に1点を先制して以降はケイを打ちあぐねて無安打。その初回の2安打も、内野がフライをお見合いするラッキーな一本と、大山の詰まりながらの適時打だった。1点なら分からなかったが、才木の出来から見て、試合を決定づける一発となった。

 佐藤輝は5年目にして無駄な力を抜く打撃の極意をつかんだのだろう。球の見極めが良くなったので、四球の数も早くも昨季の数(36)を一つ上回っている。リーグ断トツの三振数103は昨季までと同じペースだが、その多さが不思議と目立たない。本塁打、打点の2冠は堅く、首位打者争いが3割以下で決着すれば3冠王も狙える数字だ。

 4番に本塁打が出て、エース格の才木が完封。阪神にとっては最高の後半戦スタートとなった。(スポーツ報知評論家)

編集部おすすめ