◆米大リーグ エンゼルス―マリナーズ(26日、米カリフォルニア州アナハイム=エンゼルスタジアム)

 マリナーズのC・ローリー捕手(28)が26日(日本時間27日)、敵地・エンゼルス戦に「3番・指名打者」でスタメン出場し、6回先頭の3打席目に、右翼席へ3試合ぶりの一発で今季メジャー最速となる40号ソロを放った。

 1打席目に左前安打を放ち、2打席目は見逃し三振に倒れたローリー。

2―2の同点で迎えた6回先頭の3打席目は、3番手右腕のフェルミンと対戦し、2ボールから3球目の内角低め97マイル(約156キロ)直球を右翼席に運んだ。打球速度は113・5マイル(約182・7キロ)、打球角度27度、飛距離416フィート(約127メートル)だった。

 ア・リーグ本塁打王争いでは、2位で37発のジャッジ(ヤンキース)に再び3本差。この日はジャッジが右肘屈筋けん炎のため10日間の負傷者リスト(IL)入りすることが発表された。ライバル離脱の間に大差がつく可能性もある。ローリーは昨季、34本塁打で当時のキャリアハイを更新したが、今季はチーム105試合目で自身初の40本塁打とした。

 MLB公式サイトのS・ラングス記者によると、主に捕手として出場した選手の最多本塁打記録は2021年のS・ペレス(ロイヤルズ)の48本、両打ち選手の記録は1961年のM・マントル(ヤンキース)の54本。ローリーは40号の時点で年間61発ペース。ともに大きく上回る勢いで打ち続けている。

 今季のローリーは球宴前に38本塁打を放ち、捕手&両打ちの選手として前半戦最多記録を更新。前半戦の最多本塁打記録は2001年のB・ボンズ(ジャイアンツ)の39本で、あと1本届かなかったが、マルチ本塁打(1試合2発以上)8度も球宴前の最多記録と歴史的なシーズンを予感させた。

 オールスター前日のホームランダービーでは打撃投手の父、捕手の弟と一家で臨んで初出場初優勝。

捕手としては史上初Vで、両打ちの選手としても初の単独優勝だった。

 シーズン中にも関わらずフルスイングを連発することから、打撃フォームを崩す恐れなどが指摘されており、本塁打競争に出場した選手は後半戦に失速する“ジンクス”も毎年のように話題となるが、この男には関係ないかもしれない。

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