◆米大リーグ レッドソックス2―4ドジャース(26日、米マサチューセッツ州ボストン=フェンウェイパーク)
ドジャース・大谷翔平投手(31)が26日(日本時間27日)、敵地・レッドソックス戦に「1番・DH」で出場し、初回に今季10度目の先頭打者弾を放った。難敵左腕クロシェット撃ちで、後半戦8戦で6発、リーグ単独トップの38号はシーズン58本ペースでナ・リーグでは01年のB・ボンズ(73本塁打)以来となる60発も視界に捉えた。
敵地で浴びる大ブーイングを悲鳴に変えた。3球目。真ん中付近の97・1マイル(約156・3キロ)の速球を振り抜き、飛距離414フィート(約126メートル)で中堅左に放り込んだ。過去5打数無安打、4三振と完璧に抑えられていた好左腕・クロシェットから初安打だった。しかし2、3打席目は空振り三振。苦手意識を完全には払拭できなかったが、ロバーツ監督は「やはり彼との勝負は厳しい打席になる。最近は翔平があまりボール球に手を出していない。特に低めの球に」と説明した。
FOX局の全米中継では、大谷の本塁打が繰り返し放映された。リーグ最多12勝目を挙げたクロシェットも、米メディアに対し「FOXは30回も流した。今夜はドジャースが勝ったみたいじゃないか」と、笑いを誘いつつ、「リーグ一番の打者に、ど真ん中に入ってしまいやられたんだから。しょうがない」と脱帽していた。
3戦目のレッドソックス先発は、昨季ともに世界一に輝いたビューラーだ。「打ちたい球をしっかりスイングすることだけ考えていきたい」と語っていた大谷。手の内を知る元同僚から名物「グリーンモンスター」越えの一発で弾みをつけたい。(竹内 夏紀)