◆JERAセ・リーグ 阪神7―1DeNA(27日・甲子園)
阪神・高橋はお立ち台で照れ笑いした。「今年初めて勝てて、良かったです」。
当初は5月上旬に1軍復帰見込みだったが、思わぬ試練が待っていた。2月にブルペン投球を再開。だが、強度を上げればメスをいれた左前腕がパンパンに腫れた。幾多のリハビリを乗り越え「もう最後」と位置づけた5度目の手術。後は好転するだけだと思っていた。「なんで…」。考え込んだが、下だけは向かなかった。
かつてはリハビリ中に球場から逃げ出したこともある。今回は違った。
チームは連勝で今季最多の貯金20。最短29日にマジック41が点灯する。「みんなに置いていかれないように」と高橋。“ガラスのエース”を返上し、V奪還に力を尽くす。(直川 響)