◆JERA セ・リーグ 広島5―6巨人(27日・マツダスタジアム)

 流れを止めた。巨人の石川達也投手(27)がリリーフとして2日連続で勝利投手になり、5勝目を挙げた。

5回、4点を返されなお2死一、二塁の場面で登板。「なんとかあのバッターで流れを止めれるようにと思ってマウンドに上がりました」。146キロ直球で一邪飛。たった1球で仕留めた。回をまたぎ、6回は最速147キロの直球にチェンジアップなどで緩急を使いながら上本、モンテロ、秋山を3者連続三振。反撃を断ち切った。

 この日、母校・横浜が夏の甲子園出場を決めた。練習前に試合映像をチェックしていた左腕は「(甲子園出場が)決まって、僕も頑張らないといけないなと。今日頑張れて良かったです」。今月加入したばかりの乙坂は先輩にあたり「試合が終わって乙坂さんからLINEが来ていたので(差し入れは)話し合って決めます」と母校愛をさく裂させた。

 今季は先発としてスタートし、初戦でプロ初白星を手に入れたが、5月から救援に。阿部監督も「複数イニングいってくれるんでね。

心強いですし、チームはすごい助かっている」とたたえた。「点が入らないときはピッチャーが頑張って、今日みたいに点を取られるときは打者に助けてもらいながら」。総力戦に勝つため、任務を全うし続ける。(臼井 恭香)

◆堀内恒夫Point 石川は、いつでもストライクが取れるのがいい。先発の時は長いイニングを投げなければと多少、力をセーブするケースもあったけど、中継ぎの今は、持っているものを全部出し切っている。ストレートの力も思った以上にあるし、チェンジアップの抜け方は抜群。打者には厄介な球だよ。中川と石川の左2枚に、田中瑛も加えて中継ぎがいっそう充実してきた。先発が5回までいってくれれば十分という布陣になってきたな。

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