【高校野球】岡山大会　５０分間の中断で判定覆る　審判団が異例の謝罪「規則を確認せずに…」
アナウンスをする審判 画像（1枚）

◆第１０７回全国高校野球選手権岡山大会▽準決勝　おかやま山陽７―０玉野光南＝８回コールド＝（２５日・倉敷マスカット）

　準決勝のおかやま山陽―玉野光南で審判団が謝罪する異例の事態が起きた。

　おかやま山陽が３点リードする６回２死二、三塁、捕球動作に入った玉野光南の中嶋響遊撃手（３年）の後ろから二塁審判が接触。

球がこぼれ、三塁走者が生還した。４―０の２死一、三塁となったが、審判団は協議の末、審判の守備妨害として「得点を認めず、２死満塁から再開」のアナウンスを行った。

　しかし、公認野球規則では「審判の妨害は、打球が、野手（投手を除く）を通過する前に、フェア地域で審判員に触れた場合に起こる」とされており、審判団が再び協議。最終的には、今回のプレーが同規則に適用されないため、審判の妨害ではないとし、内野安打で三塁走者の生還を認められた。審判団は、その場で「大変申し訳ありませんでした。アンパイアのミステイクです」と謝罪した。

　試合は５０分の中断を経て再開。その後、おかやま山陽が得点を重ね、８回コールドとなった。玉野光南の田野昌平監督は、「（選手は）切り替えてはいたんでしょうけど、最後の粘りにつながらなかったのは私の責任。ただ、最後の夏なので。一生懸命、３年間やってきた１球なので、後味の悪い試合ではなく、誰もが納得するジャッジをやってほしい。私たちも信じていますから」と訴えた。

　審判委員長は、「１回目に規則を確認せずに（２死満塁から再開の）放送をしてしまった」と説明した上で、「トラブルが起きたときに適切に判断できるような規則の習熟と、元となったプレーが打球がどうあれ審判が確実に遊撃手と接触して妨害しているので、そのあたりのステップワーク、技術を高めていきたい」と話した。

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