阪急黄金期の名ショートとして活躍した大橋穣(おおはし・ゆたか)さんが18日に死去していたことが分かった。享年79。

阪急OBの福本豊氏(77)が仲間を悼んだ。

 関係者からの訃報は突然のことで驚いた。

 大橋さんと言えば、何と言ってもショートの守りが忘れられない。71年に日本シリーズに巨人に負けて、そのオフに守備力強化の必要を痛感した西本幸雄監督の希望で、東映からトレードで引っ張ってきた。

 肩が強くて、守備範囲の広い名手やった。他の選手よりも守る位置がかなり後ろで、西宮球場の外野の芝生を特別に刈り込んだほどやった。東都リーグのホームラン王なのに、打撃より守備が好きすぎて、自分のフリー打撃の時間を人に譲ってまで守備練習をしていた。

 私が肘を痛めながらセンターを守っていたときは強肩でカバーしてくれた。大橋さんまで軽く10メートルほど投げて、後は一人で投げてもらった。学年は向こうが一つ上やけど、68年ドラフトのプロ野球同期入団。強い阪急を支えた仲間との別れはほんまに寂しい。

編集部おすすめ