◆第107回全国高校野球選手権東東京大会 ▽決勝 関東第一7―1岩倉(28日・神宮)

 岩倉が昨夏甲子園準Vの関東第一に敗れ、甲子園への夢が絶たれた。

 2回に幸先良く1点を先制するも、先発の上原が相手打線に捕まり、4回までに3失点。

その後も相手の勢いを止められず、7―1で敗れた。

 甲子園常連校を前に自分たちの野球をさせてもらえなかった。「『全員野球』がテーマのつなぐ野球ができず、守備でも自分たちらしくないエラーが出てしまった」と振り返るのは岩崎佑志主将(3年)。中盤までは互角の勝負を繰り広げるも、終盤は関東第一の勢いに飲まれ、28年ぶりの夏切符を逃した。

 甲子園への思いは後輩に託す。2番手で登板した佐藤海翔投手をはじめ、捕手、遊撃手には2年生スタメンが残る。主将も「野球で大事なセンターラインに2年生が多いので、彼らが活躍して甲子園に行って欲しい」と期待を寄せた。

 新チームで投手の中心として期待される佐藤。「勝ちたかった…」と唇をかんだ。右腕が悔やんだのは、1点ビハインドの8回1死三塁。内角の直球が甘く入り、左前適時打を打たれた。「この1球で負けてしまった。

この反省を生かして『1球の重み』を意識していきたい」。夏の大舞台で勝ちきるために必要な事を身をもって感じた。

 悔しい敗戦で覚悟は決まった。「秋の大会は背番号1で投げないといけない。エースのピッチングができるよう、普段の練習に取り組んでいきたい」。この夏に大きな経験を積んだ右腕が先輩の思いを胸に春の甲子園出場を誓った。(高澤 孝介)

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