第107回全国高校野球選手権(8月5日開幕、甲子園球場)に出場する北北海道代表の旭川志峯と南北海道代表の北海が28日、北海道庁で鈴木直道知事を表敬訪問した。
中学時代にバッテリーを組んだ経験がある旭川志峯のエース河合悠希投手(3年)と北海・今皓大外野手(3年)が互いに聖地での健闘を誓い合った。
長年の夢をかなえた。北北海道大会決勝の白樺学園戦で、184球の完投でチームを甲子園に導いた河合は「互いに甲子園の舞台で活躍できればいい」と喜びをかみしめた。南北海道大会1回戦、準決勝と4番を務めた今も「中学3年の時から『一緒に甲子園で会おう』と約束していた。2人とも甲子園に行けてうれしい」としみじみと語った。
2人は中学時代に「恵庭リトルシニア」でともに汗を流し、河合が投手、今は捕手を務め、2年秋から3年夏までバッテリーを組んだ。打順は今が4番で、河合は1番か3番と中軸を担い、チーム初の日本選手権出場にも貢献した。
互いの印象を河合は「今は中学から強肩強打でチームのスター。北海で活躍していて、自分もこうなりたいと思っていた」と話す。今は「安定していて、河合を出しておけば大丈夫と信頼できる投手だったので頼りにしていた」と振り返る。
中学を卒業し、それぞれ別の道を歩み、最後の夏はともに頂点を決める舞台に駒を進めた。20日に北海が一足早くに出場を決め、河合は祝福の連絡をすると、今から「次は河合の番だぞ」と返信があり、闘志に火が着いた。
北北海道大会決勝の白樺学園戦で先発した河合は鬼気迫る投球で184球を投げきり、3年ぶりの甲子園切符をつかんだ。
甲子園開幕まであと8日。南北海道大会でスタメンから外れた今だが、「大会が始まるまでの期間にアピールする。チームに貢献できる打撃を心掛け、一戦必勝の気持ちで最終的に日本一になれれば」と決意を新たにした。河合も「決勝の疲れはなく、肩も問題ない。甲子園で投げることになるなら普段通りやって、自分の持ち味を発揮したい」ときっぱり。2人の物語は聖地へと続く。