◆第107回全国高校野球選手権宮城大会 ▽決勝 仙台育英10-0東北学院榴ケ岡(28日・楽天モバイル)

 1年前の負けを振り払うような大勝劇で、仙台育英が東北学院榴ケ岡に10―0で勝利。2年ぶり31度目の夏の甲子園(8月5日から18日間)出場を決めた。

今夏と同じ第1シードで決勝まで進んだ昨夏は、聖和学園に5―8で敗れた。この試合にも出ていた3年生たちが成長した姿をみせた。

 1年前は最後の打者となった3番・土屋璃空左翼手(3年)は、5回無死満塁で押し出し四球を選ぶなど2打数1安打3四球に「しっかり役割を果たせたかなと思う」。昨夏決勝の日付けである7月23日には、野球ノートに「自分が最も大切にしている日」と記して胸に刻み、この日は勝利に貢献した。4番・川尻結大捕手(3年)は昨年バッテリーを組んだ武藤陽世投手(現明大1年)ら先輩たちから激励の連絡をもらい、「去年は先輩たちの夏を終わらせてしまった。その人たちのぶんも頑張らないといけない」と気持ちを新たにしたという。さまざまな思いを抱き、同じ決勝の舞台で躍動した。

 昨年の主将だった湯浅桜翼(おうすけ。現早大1年)はスタンドで後輩たちの雄姿を見つめていた。「1年たっても忘れていないですね」と黒星の悔しさを持ちながら、「最後に1点多く取っていればいい。勝って甲子園に行ってほしい」とエール。試合後はリベンジを果たした後輩たちに笑顔で拍手を送っていた。

編集部おすすめ