◆JERA セ・リーグ DeNA1―5ヤクルト(29日・横浜)
まだ強い西日が差し込む左翼方向へ、きれいな放物線が伸びていく。先頭打者で迎えた2回の第1打席。
3月のオープン戦中に上半身のコンディション不良で離脱し、4月17日に1軍初出場も故障を再発させた。プロ2年目の19年から主軸に座ってきて約3か月のファーム暮らしは初めての経験。それでも前向きだった。「引退した時、2025年はあまり試合に出られなかったって振り返る期間になると思う」。日焼けした顔は精かんさを増し、打撃をさらに磨いた。逆方向への一発に大松1軍チーフ打撃コーチは「ボールを呼び込んで打てるのはさすが」と絶賛。今季がNPBラストイヤーと公言する主砲は視察したMLBのスカウトに状態が変わっていないことをアピールした。
チームは3年ぶりの7連勝。
◆村上の復帰までの経過
▽3月14日 上半身のコンディション不良のため、オリックスとのオープン戦(神宮)を欠場。ファームでの調整が開幕後も続いた。
▽4月8日 イースタン・西武戦(戸田)で約1か月ぶりに実戦復帰。12日の同オイシックス戦(新潟)で今季初アーチとなる右越えソロ。
▽同17日 阪神戦(神宮)に「4番・右翼」で今季初先発し初安打を放つも、9回の打席で空振りした際に顔をしかめる場面も。故障再発で、翌18日に出場選手登録を抹消された。
▽7月8日 イースタン・楽天戦(戸田)に「3番・三塁」で3か月ぶりに実戦復帰。
▽同27日 イースタン・楽天戦(陸前高田)に「4番・三塁」で先発し、2号2ランを放つなどして復調をアピール。