戸郷翔征「あえて自分にプレッシャーを」逆境でもがいた巨人エースの覚悟…６回０封で５２日ぶり３勝
６回無失点で３勝目を挙げ、笑顔でポーズをとる戸郷（カメラ・小林　泰斗） 画像（1枚）

◆ＪＥＲＡ　セ・リーグ　中日０―２巨人（３０日・バンテリンドーム）

　巨人・戸郷翔征投手（２５）が復活への一歩を記した。２度目の２軍降格から復帰戦に臨み、中日打線相手に６回４安打無失点、７奪三振で６月８日の楽天戦以来、５２日ぶりとなる３勝目を挙げた。

立ち上がりにピンチも背負ったが、粘りの１０９球。打線も６回に岸田、増田陸の連続タイムリーで援護した。完封リレーを締めたマルティネスが４年連続３０セーブをマークし、チームは勝率を５割に戻した。

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　覚悟の表れだった。１度目の２軍降格を経て、５月２５日のヤクルト戦（東京Ｄ）で今季初勝利をつかんだ右腕はお立ち台で「これから逆襲が始まります！」と言い切った。その姿が、戸郷らしかった。

　多くのファンの前で自ら強い言葉を言うことは勇気がいる。後日、その心境を聞いた。「普通のことを言うのは簡単だけど、あえて自分にプレッシャーをかけた。それぐらいしないと、こんなんでいいやって思ってる選手じゃ絶対ダメだと思う。ダメだった時も自分の責任だから」。

　その後も本調子の投球とは言えず苦しい日々が続いたが、それも自分の責任として受け止め、前を向いて腕を振り続けた。

「僕の投球を期待してくれる方もいるし、くじけていたらやっていけない」。逆境にも負けない強いメンタルも、強みだ。（巨人投手担当・水上　智恵）

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