◆JERA セ・リーグ DeNA1―2ヤクルト(30日・横浜)

 ヤクルト一筋15年目の山田哲人内野手(33)が球団新記録となる305本塁打を達成した。2回に先制の6号ソロ。

球団のレジェンドである池山隆寛2軍監督(59)の記録を超え「本当に光栄なこと。もっとホームランを打ちたいなという気持ちになっています」とさらなる飛躍を宣言。チームは3年ぶりの8連勝だ。

 * * * *

 1年目の山田は180センチ、73キロ。「打球が飛ばなかったし、ホームランを打ちたい気持ちはあったけど、自分の体じゃ無理だなと思った」と振り返る。

 周りにいた選手の体つきと比べて、きゃしゃな自分に自信は持てなかったが、少年時代に抱いていた「ボールを遠くに飛ばしたい」という野球ならではの醍醐(だいご)味は忘れたことはなかった。飛距離を出すために師事した池山現2軍監督に、つきっきりで打撃指導を受けて素質が開花。通算305発の“アーチスト”に成長した。

 プロ1号を放った12年8月10日の巨人戦(東京D)から4737日。ついに師匠・池山の球団記録を塗り替えた。「ここまでホームランが打てるとは全く思っていなかった」。近年は度重なる下半身の故障に泣いてきた。

今季も両足に故障予防のテーピングを巻いてプレーする不屈の背番号1に拍手を送りたい。(ヤクルト担当・長井 毅)

編集部おすすめ