◆パ・リーグ オリックス6―4西武(30日・京セラドーム大阪)

 オリックス・宮城には大きな支えがあった。「楽しく野球、やってるか?」。

「もうちょっと、気持ちを楽に」。7試合連続で勝ち星なし、という自己最長のトンネル。常に寄り添い、光になってくれたのは岸田監督だった。

 ホーム、ビジターを問わず、呼ばれたのは1度ではない。2人きりの面談で心をほぐされた。「自分が目指しているところと現状の差に、ちょっと苦しんでいます…」。岸田護、山本由伸(現ドジャース)から受け継いだエースナンバーの18。先輩に正直な思いを打ち明け、固く約束された。

 「こっちもサポートをする。(きっかけを)つかんで、一緒にやっていこう」。7月にはローテを変更し、生まれ故郷の沖縄で先発。この日も6回100球と余力を持たせ、4点リードでも勝ちパターンの岩崎、ペルドモを投入してくれた。

 8月に24歳になる年男。どんなに流れが悪くても「本厄ですから」と前向きに振る舞える強さを身につけていた。「マモさんが監督で、本当に良かったと思います」。ともに歩み、つかんだ4勝目。いくらでも恩返しはできる。(オリックス担当・長田 亨)

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