第56回日本少年野球選手権大会(8月2日開幕、大阪ほか)と第19回全日本中学野球選手権大会ジャイアンツカップ(同11日開幕、東京)に出場する旭川大雪ボーイズの登録メンバーがこのほど決まった。樽井新太(3年)が「3」から「1」に昇格。
樽井が名実ともに柱となった。全国大会を目前に控え、1年生大会以外で初めてもらったエースナンバーに「背番号1は重いけど、チームにもっと貢献したい」と、喜びとともにその責任を実感した。
3番を背負いながら、最速134キロの直球とスライダーを武器に春から存在感を際立たせていた。5月の春季道大会で好投。7月9日のジャイアンツカップ道地区大会では、優勝を決めた北空知深川戦で先発し6回1失点と抑え、2大会ともに最優秀選手に輝いた。
チームには登録メンバーの背番号を決める際、事前に選手個々に全員分の番号を提出させる慣例がある。樽井が出した自身の番号は「1」。「去年の春からずっと自信はあった」と明かしたが、今回、西大條(にしおおえだ)敏志監督(58)から1番に変わると伝えられた瞬間に「頭が真っ白になった」と振り返った。
1番を譲る形になったのは前田だ。小学6年時にファイターズジュニアに選出されるなど、最速133キロの剛腕は投手陣の柱を担ってきた。背番号が決まる前に指揮官から「今までの樽井をどう思う?」と聞かれ「樽井君の方がいい。
二枚看板が結束を強めた。樽井は「前田君と協力していかないと勝てない」と言い切った。全国大会前最後の練習試合となった26日の北空知深川リトルシニア戦で、先発の前田は3回無失点。3番手の樽井も2回無失点と仕上がりの良さを見せ、7―5と白星で締めくくった。
チームは日本少年野球選手権出場のため、8月1日に大阪へ出発する。終了後に一度帰郷し、12日が初戦のジャイアンツカップに向かう。過密日程だが、樽井も前田も「チームが勝つことが一番」と準備は万全。ダブルエースは両大会で4強以上の目標を見据えている。
〇…旭川大雪ボーイズは29日、旭川市役所で今津寛介市長(48)を表敬訪問した。