◆JERA セ・リーグ 中日7x―6巨人=延長10回=(31日・バンテリンドーム)
巨人が中日に逆転でサヨナラ負け。借金1とした。
守乱が響く敗戦となった。6―6の延長10回。先頭・石伊の打球は一塁後方の右翼線に高々と上がったが、二塁・湯浅がのけぞり落球。これがきっかけでプロ初登板だった森田は1死満塁からボスラーに中犠飛を許し、今季6度目のサヨナラ負け。結果的にチーム4失策での敗戦に阿部監督は「ちょっと守備がだらしないよね。使ってるの俺だからさ。申し訳ないんだけど」と言葉を絞り出した。
二塁のレギュラー・吉川が腰痛で出場選手登録抹消。代わって門脇が2日連続スタメンで、6回に代打を送られていたことから、直後の守備からこの日再昇格した湯浅が二塁に就いた。「最後、湯浅も俺が使ったから。ドームでフライ捕れないんじゃ、どこで捕るんだって話だから」と指揮官として責任を負いつつ、厳しく指摘。主砲・岡本の復帰が近づいているとはいえ、背番号2の離脱も痛恨。「吉川ショック」が出てしまったともいえる。
チーム失策はリーグワーストの56。終盤までリードを保っていた中、2点リードの9回にマルティネスが細川に同点2ランを献上したのは誤算だったが、記録に残るミスも、残らないミスもじわりと響いた。
8回には1死一塁から石伊の右前打を丸が処理にもたつく失策で一走・上林の三進を許し、失点に直結。先発・井上も5回無死一塁でボスラーの一ゴロの際に二塁封殺となったが、ベースカバーを怠り遊撃・泉口は一塁へ投げられず。こちらは失点にこそならなかったが、指揮官は直後の安打の後に交代を決断した。
「ガキの使いじゃないからね。
2カードぶりの負け越しで、7月は8勝11敗1分けで終了。1日からは東京Dに戻り、DeNA3連戦を迎える。「みんなミスした人は反省してるだろうし、俺も反省してるし。切り替えてやります」と阿部監督。打線は6得点で後半戦は2カード5試合を計24得点と明るい材料もある。首位・阪神が負け優勝マジックは消えた。凡事徹底で、勝負の8月を勝ち抜くしかない。
巨人湯浅(延長10回の落球がサヨナラ負けにつながり)「すみません」
記録メモ 巨人は延長10回に被安打0でサヨナラ負け。巨人がサヨナラを許したイニングで被安打0だったのは18年8月3日の中日戦(ナゴヤD)の9回で四球、投失、敬四、押し出し四球で1失点し、3―4で敗れて以来7年ぶり。2リーグ制以降ではその他に60年中日戦、61年大洋戦、71年ヤクルト戦、83年大洋戦があり、3度は中日戦が最多。