巨人の育成・中田歩夢内野手が、残りのシーズンに向けて強い決意を語った。
7月29日のイースタン・ヤクルト戦(戸田)で2軍に合流した21歳は、3連戦で計8打数5安打3打点と快音を連発。
22年育成ドラフト4位で入団し、強肩と広い守備範囲を武器に昨年3月に支配下昇格を果たしたが、1軍に昇格することはできず、昨年オフに再び育成契約として再出発した。並々ならぬ思いで今季を迎えたが、3月18日の2軍戦で守備中に右手薬指にボールを受け、「右手第4指末節骨骨折」と診断され離脱。「今年は支配下に上がって1軍で活躍するって目標を立てていたので、開幕と同時にケガしてしまったので悔しかった」。思い描いていた青写真とは裏腹に、後れをとった。
リハビリ期間を経て4月6日の3軍戦で実戦復帰。2軍に合流するまでのおよそ3か月間で自分自身を見つめ直した。「(坂本)勇人さんが2軍にいたりしたんで、バッティングも守備も教えていただいた。試合で実践していく中で、少しずつ成長も見られた。体全体の使い方をトレーニングから意識していると言っていたので、自分も見直してやっています」。
7月31日をもって新規選手契約期間が終了した。育成選手にとってはシーズン終了まで、今まで以上に自分自身と戦う期間になる。「1軍に行った時を考えたら、守備固めとかの起用が多くなると思う。まず守備は完璧にできること、それプラス走塁を高いレベルにしたい。打席がもらえたらしっかりアピールして、何年後かにレギュラーで出られるようになりたい」。一度はつかんだ支配下の切符。もう一度つかみ取るため、背番号002が後半戦で猛アピールする。