◆JERA セ・リーグ 巨人2―7DeNA(1日・東京ドーム)

 巨人が3位・DeNAとの直接対決に敗れ、0・5ゲーム差に迫られた。同カード7連勝中だった山崎伊織投手(26)が2点リードの5回に一挙6失点の乱調。

4回2/3を10安打6失点で3敗目を喫した。被安打10、与四死球5、1イニング6失点は全て自己ワーストタイ。打線も4回無死満塁で無得点に終わるなど攻めきれず、優勝マジック36が再点灯した阪神とのゲーム差は、今季最大の12に広がった。

 最も信頼できる先発ローテの柱が崩れた。阿部監督は厳しい表情で一塁ベンチを出て、球審に投手交代を告げた。序盤からピンチで耐えて粘投していたDeNAキラー・山崎が、2点リードの5回に打者一巡6安打6失点でイニング途中に降板。痛恨の逆転を許した。指揮官は、「何とか粘っていたんだけどね、むこうも研究してくるし。そこをはね返せなかったっていうね」と振り返った。

 2回無死満塁では、林の一ゴロを増田陸が好守備でホームゲッツー。4回1死一、三塁では林の遊ゴロを泉口が本塁好送球で得点阻止。何とか無失点でしのいでいたが、5回に投手ジャクソンへの押し出し四球も含め乱れた。

5回途中10安打6失点で3敗目を喫した山崎は「バックのいい守備にも助けられていたのですが、最後粘りきれませんでした」と絞り出した。

 試合前までの防御率はリーグトップの1・07。DeNA戦は7連勝中でカード別最多の13勝と好相性だった。球宴出場を挟んで満を持して後半戦初登板となったが、相手打線にセンター中心のコンパクトな打撃で攻略された。「つかまりだしたらいつもつかまっちゃう。バッテリーでもう少し防げた失点もあったんじゃないかなっていうのはね、反省してほしい。これだけ横浜に相性が良かったのでね、向こうも研究してくるし」と阿部監督。捕手の甲斐も含め糧にすることを求めた。

 球宴明けの後半戦6試合で26得点、1試合平均4・3得点と攻撃陣は上向きだが、失点は28で1試合平均4・6失点。投手陣は前半戦から奮闘して得点力不足の打線を支えてきたが、夏場で疲れが出る時期だ。何とか打線が援護したいところだが、この日は相手の守備のミスで2回に2点先取も4回無死満塁で無得点。絶好機で得点を重ねられなかったのが痛かった。

 前夜は中日に敵地でサヨナラ負け。名古屋からの移動ゲームで連敗となり、借金「2」となった。2位とはいえ首位・阪神とは今季最大の12ゲーム差と離れている。2位から5位までの混戦を抜け出さなければ、虎への挑戦権は得られない。

 「森田も菊地も頑張ってくれたので、今後、戦力になってくれると思う。そういういいところもあった」と前を向いた阿部監督。月も替わって8月。虎を追うためにも立ち止まっている時間はない。(片岡 優帆)

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